NHL:シーズン中止。

By | 2005/02/17

ついにNHLのシーズンは中止になりました。とは言え、もし昨日合意に至った場合どうなったかということを伝えたメディアやファンすら少数だったことが、このスポーツの今おかれている立場そのものなんでしょう。(28試合、同地区内のみの試合で開催し、プレーオフは通常通り実施という予定でした。)

NHLがどういう状況かということを良く知らないメディアは、「4大スポーツ」「初のシーズン中止」と言いますが、厳密には、4「大」スポーツかと言えば、視聴率では既にAFL(アリーナフットボール)の後塵を拝していますし、MLS(サッカー)ともいい勝負。何故それでも「大」と言われるかと言えば、単に白人中心のスポーツで、観客の多勢が白人であるというコミュニティに依存した、高い入場料などに乗っかっていたに過ぎず、また、その4「大」スポーツの中で最も低い年俸に喘いでいたおかげで生き残れていたのが、この10年で年俸が(ドル建てで)3倍になったことが急激に各チームを圧迫し、3チームが破産するという異常事態になっても何もしてこなかった訳で。

それをサラリーキャップを拒否することで、認めようとしない選手会に批判の重きが行くのは当然の話でもあるでしょう。TSNの予測では、このロックアウトで、アナハイム、フロリダ、カロライナの3チームはフランチャイズとして破綻するだろうと予測しています。

また、そんな前提での4「大」スポーツとしてというのをのぞいても、USFL(フットボール)が「4シーズン目」を中止して、実際には翌年破綻し解散したということもありますので、シーズンの中止というのは実際には初めてではない訳です。いずれにせよ、ビジネスマターもスポーツに絡んで来る国と、それをファンが拒絶する国。その違いはある…とは言え、やはりここでも、選手とオーナーの双方に呆れている人は多く、結果的にファンを一部地域では離してしまうことに確実になるのでしょう。メディアは最後の選手会の条件提示(5,390万ドルのサラリーキャップ)は、4,500万ドルを提示させることを念頭に置いて出したのではないかなど、懐疑的質疑応答をしているのが興味深くもありました。

とにもかくにも、今度は2005-06シーズンの完全開催へ、折衝は続くことになります。

TB – own : NHL:最終提案の攻防。

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3 thoughts on “NHL:シーズン中止。

  1. D/T

    ホッケー、好きなんですが、もう2月も終わり。残念という気も起きません。あとちょっとで野球始まっちゃいますし。

    AFLより下というのは雑誌で読んだ気がします。統計だとナスカー、ゴルフより下、サッカーよりは上、というのも。AFLは検索にかけるとオーストラリア式フットボールがたくさん出てきますが、アメリカのそれは「アリーナ・フットボール」のことらしいですね。人気の理由の一つが「金・スキャンダル・クスリまみれのNFLプレイヤーにウンザリ」というのがあったのが「ほうアメリカでもそうか。そう思うもんなんか。」と感心しました。実際は単にフットボール中毒が多いだけ、なのかもしれませんけど。NHL、確かにカナダやアメリカの北のほう以外では今後厳しいですね・・・。ところで、アメリカ人て「間」のあるスポーツがすきなんでしょうかね。アメフトも結構止まりますし。

  2. D/T

    あ、失礼、「止まる」というのは「動いてない時間がある」ということです。アメフトのことはよくわからないので、失礼しました。

  3. wolfy

    う~んやっぱりもうシーズン終わったような印象受けちゃいますね…>ホッケー

    昔はAFLは略称は「Arena」だったんですけど、NBCで一昨年から(XFLが×で
    フットボールのソースを求めていたNBCには願ったりかなったりだったようです。
    その時に「AFL」と略称を変えましたね。

    MLBでもNBAでも、そういう薬とか金とかいうキーワードが出てきますね…。
    ある程度考えたり物を食べたり、周りと話したりする余裕が、アメリカ人のスポーツ
    観戦には欠かせないような気がします。

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