Signs.

By | 2009/08/07

4日のこと。
有名人が行方不明になり、捜索願いが出される。
その一方で携帯電話の発信元がなぜか公表される。
通信の秘密があるのに、なぜ?と思っていたのだけど、
そういうことか、と2日後に気がつく。

僕らは、
そこに(被疑者にではない)1つの法令違反があったことと、
それが意図するものがあったことの両方に気がつかなければならなかった。

そんなことが世の中には良くある、と思う。

9 thoughts on “Signs.

  1. Teru

    事実上の、「任意」情報を公表しての「公開」捜査ですよね・・・
    あまり(行政の見込み判断の末の)冤罪事件に懲りていないというか。

  2. wolfy Post author

    しかもその情報を公開した後、自発的に心配した人から
    「お子さんの身柄を確認」した後、家宅捜索を行なっています。

    それまでの警察がリークした情報に、主要なところが抜け落ちていたことが
    わかります。

    ・配偶者も使用していたことを供述した
    ・彼女が尿検査を拒否した

    完全にメディアと観衆は「使われ」ましたね。
    いや、むしろ記者クラブはわかって「使われ」たのでしょう。
    ということは、「欺かれた4日間」などとまで煽るメディア自体、自ら欺いたことについて検証するのが必然ではと。

    電気通信事業法

    4条 電気通信事業者の取扱中に係る通信の秘密は、侵してはならない。
    2.  電気通信事業に従事する者は、在職中電気通信事業者の取扱中に係る通信に関して知り得た他人の秘密を守らなければならない。その職を退いた後においても、同様とする。

    なぜ一瞬の通信の発信場所が公開されたのか…
    不法行為による捜索という争点が発生する可能性のある事案になりそうです。
    (不法行為が認定されれば、その後の事実について全て検察側の主張を採用しても無罪になります)

  3. Teru

    あくまで私の想像ですが、
    音信不通につき「子供が危ない」という名目で、
    携帯電話会社に、捜査機関が情報開示を迫ったのではないかと考えています。

    その時点で、捜査側から「麻薬使用の疑い」を表に出してしまうと、
    昨今の(飲酒絡みの次の)麻薬犯罪摘発キャンペーンとの絡みで、
    芸能人のスキャンダルを好むメディア(週刊誌など)が、
    捜索意図を公言するリスクがあったのでしょう。
    そこで、携帯「ネット犯罪を理由とする通信規制」における殺し文句、
    「子供保護」を理由に挙げたのでしょう。

    「抜け落ち情報」を前提に加えるとすれば、
    配偶者の麻薬所持逮捕起訴時点で、
    捜査側は当然今回の当人にも嫌疑をかけていたものの、
    物証に乏しく(同居人逮捕直後に”粉”だけでは、独立して起訴しづらい)、
    しかも”著名”ゆえ、読みが外れると、
    立法府改選直前に失態を重ねる行政的リスクが大きいと。

    そこで、「泳がせ」ていたところ、当人が子供ごと音信不通となったので、
    好機と見て、メディアを「担いで」段階的に「公開」捜査に至ったのだろうと。

    なお、「不法」入国=「違法」入国という意味で一般に使われたりしますが、
    「不法行為」だと法文上、
    民法709条による損害賠償根拠として使われる用語のため、
    司法関係では、
    「違法」行為「違法」捜査「不当」(not不法)判決といった言われ方がされます。

  4. wolfy Post author

    結果的に捜索願を出したことが逮捕状に直結したことは間違いないのですが、捜査側からの情報で彼女の配偶者の不明確な供述を示唆するリークをしておきながら、逆の彼女の住居に入ったことがない、という供述を信じることがどの程度できるか、ということもありますね。

    都合の良いところを信じて、都合の悪いところを信じないとか。

    いずれにせよ捜査側に別個理由について通信情報が開示されていても、メディアに開示した時点でそれは通信の秘密を、メディアという「通信を行なうもの」自体が反故にした、という事実は残ります。それを意図してリークアウトしていること…渋谷署の記者クラブの白板に何が書かれていたのか、想像するのも世の中のしくみを知るには必要かと思います。

    不法に関する用語の用い方はおっしゃる通りですね。最近民事事案の持って行き方について、法律家への相談の仕方を聞かれるケースがあるのでついつい混同しがちですね。指摘ありがとうございます。

  5. Teru

    まず、先の書込みの訂正を二つ。
    >配偶者の麻薬所持逮捕起訴
    まだ、先の逮捕者の「起訴」には至っていないと報じられており、
    また、「麻薬」ではなく「覚醒剤」事案として扱われています。
    この二箇所は、私も想像で書いてしまっており、確認不十分でした。

    >渋谷署の記者クラブの白板
    今の放送は現場中継でもハイビジョンですから、
    記者の後ろに、「広報できない報道意図」を含む背景が、
    映ってしまっていたのでしょうか。

    その後の、「器具からDNA(足利事件の影響で、今は伏せられている?)」
    「官房長官公言」「ポーチから微量検出」という広報の流れを知りますと、
    最初から薬物事案で逮捕狙いとメディアに言っていたとしても、
    不自然ではないのかもしれません。

    ただ、過去に薬物事案の、家宅捜索や自動車捜索で、
    居住・運転者が「いいですよ」と言った程度では
    「(法的な意味を理解した上での)任意」性ある捜索とは、
    認められなかった判例があったりします。

    この点は捜査側は当然意識しているでしょうから、
    最初から(令状無く)家宅捜索していたのであれば、
    例えば「自宅前で本人が白目を剥くなど異常な言動を取った」すなわち、
    (自動車運転で言えば法定速度以下だったけれども蛇行運転していたので、)
    「現行」犯として緊急性があるので令状無く調べた等と、
    今後の弁護を意識した予防線を張るのではないかと思ったまでです。

    今回の場合、現在消息不明の方は著名人(かつ、同情されうる風貌)で、
    おまけに子供は10歳で、
    この子供は刑法上の責任や証言の信憑性確保の点で「若すぎ」るということで、
    著名人に最初から強制採尿をするのをためらったのではないか。

    と言いますのは、本人が錯乱状態の場合のみならず、
    さらには「任意提出しない被疑者に対し、強制力を用いて」
    採尿した事案であれ、過去合法とされた有名事案がある
    (最高裁判決55・10・23、ただし以後、強制採尿令状が事実上の要件に
    http://www.ls.kagoshima-u.ac.jp/staff/h-nakaji/sainyo.html)ため、
    捜査機関にとっては、令状無し家宅捜索より、
    緊急性を認めやすい採尿の方がハードルが低いと解釈されているためです
    (なお、現時点ではポーチなどと報じられているため、
    自宅丸ごとより占有者の任意提出を得やすい、
    自宅外の所持品から、令状前に時間を要する検査をした可能性もあり)。

    逆に、テレビ局側が「事務所意向」「商品価値」を意識して、
    記者クラブで広報された「捜査機関が、最初から薬物犯とみなしている」点を
    自粛して報じたのではないかとも思えます。

  6. すえよし

    なんか深夜の公園で裸踊りした後にガサ入れはいって「おくすり出てきませんでしたよ~」という
    よくわからない事案がありましたね…

    日本では存在しない司法取引(じゃないけど、そのようなもの)が行われたんですかねぇ

  7. wolfy Post author

    >すえよしさん

    その事件と、違う六本木での他人名義のマンションの一室で発生したこととの「ガサ入れ」までの時間経過とあまりにも違うとか…まあ、そのおかげでその物件のオーナーの会社が大手下着メーカーに買収されていることがわかったり…とか、やっぱり特定以上の力を持つと、何か違うことがあるんでしょうかね…なんて。

    法治国家ってのは、正しく法律通りの手順で運用されて、問題のある部分は立法がなんとかするってのはみんな学校で習っている筈なのですが、それがどうすれば機能せず、どうすれば機能するのかって勉強する必要はない、って思ってらっしゃる方が多いようで。

    まあ、そのどうすればがない教育をのばしたいという主張をされるのが、保守系の方に多いってことも考える必要がありますね。野党系の方にもまあ、必要って考える方が多いとも思いませんが…。

  8. Teru

    今度は、「警視庁は、(中略)が逃走しようとしたのではなく、
    気が動転した結果、各地を転々」との広報が。

    それこそメッタ刺しの事案であれば弁護側で使われるのですが、
    「気が動転した」との表現(法解釈へのテンプレート)は、
    犯行計画性ひいては故意の否定を、裁判所に求めているという事です。

    今回の覚醒剤事案で言えば、求刑する検察側自ら、
    (対”テロ””覚醒剤流通組織”への広告塔の役は済んだから、事務所対策上)
    早くも起訴か執行の、猶予を示唆していると見られます。

    これで今回の配偶者の男(自称で職業を呼ばれる者)と
    女の逮捕順が逆だったら、
    検察は躊躇無く、故意性を強調する(逃亡を強調する)方向に走ったのではないか。
    その身柄扱い、起訴方針における、
    行政裁量で被疑者を翻弄するのは一体どうなのかと思います。

Comments are closed.