国内航空各社:客単価10%upも4月に新たな障害。

By | 2004/03/07

国内航空3社(ANA/JAL/JAS)の、10-12月期の旅客イールド(いわゆる客「1人×1キロ」当たりの単価)は10.2%向上したようです。搭乗客数はほぼイーブン(若干の増)です。

ANAが特定日の1日乗り放題を中止したり、全社で特割・早割等の事前購入割引率の見直し、無記名の6回回数券の廃止などもあり、それが収益性に貢献したようです。

しかしながら1月以降は、大阪-福岡などで新幹線との利用料金に逆転現象も起こっており、また4月以降は、別の問題から、微妙に運賃を調整しているように見えます。

というのも9-11事件の後、利用客数が低下したことにより、日本の空港での離発着料金の値下げ措置が、現状今年の3月31日で終了するのです。現在70/100となっているのが、正規料金になるということで、羽田・伊丹などでは1回約85万円ということから、25万円程度の軽減が無くなるということになります。

幹線では、更に1人当たり1,000円程度の収益を上げなければ、同様の収益を上げることができなくなるということになります。現状でも全社赤字の状況ですので、利用者になんらかの形で負担を迫る必要があることになります。

まだまだ日本の空は、USとは違い、財務状況も正常な状態からは遠いようです。(USでは今年メジャーで数社が黒字復帰の推定がされています。)

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