NHL:双方の提案を拒絶。

By | 2004/12/15

アメリカ時間で昨日、トロントでNHLとNHLPA(選手会)とのCBA(新労使協定)に関する交渉が行われました。

まず、NHL側は12/9に選手会が提案した新協定を、将来に渡り年俸を抑制する性質のものではないと拒絶。実際に2004-05シーズンは大幅に黒字化するものの、翌シーズンからは赤字化し、2007-08シーズンからは大幅に赤字化するもので有るとした上で、以下の対案を提示しました。

1.年俸別の年俸カット(選手会は一律24%カット提案)
 $0.8M以下は0%、$1.5M未満は15%、$2M未満は20%、$4M未満は24%、$5M未満は30%、$5M以上は35%のカット。

2.新人の年俸カット(選手会は$0.85M、Aボーナス$0.2125Mへ制限を提案)
 $0.85Mの制限は承認したが、ボーナスは3年間は一切認めない。

3.年俸抑制策(選手会はぜいたく税を主張)
 全体ではホッケー関連収入の54%の「サラリーキャップ」を主張。(前NHL提案は53.2%)チーム別には全体の1/30のホッケー関連収入の51%~57%。ぜいたく税は採用せず。

4.無制限FA(選手会提案はなし) 31歳から30歳に短縮

5.最低年俸(選手会は$0.25M) $0.3M(従前は$0.185M)

6.Qualifying Offer (選手会は年俸によって100~110%を提案)
 現状の明示されない100%以下のレベルに据え置く。

公式にはNHL.comに掲載された 対案 対比表 をご覧下さい。

ちなみに選手会はサラリーキャップを容認していないため、即座に拒絶。次回交渉は未定ということもあり、カナダのメディアはまだ今季全体が中止との見解には立っていませんが、日本のメディアは何も具体的なことを伝えず(プロ野球の選手会提案の具体性の無さと比較しては如何かとも思うのですが)、全試合中止の公算と伝えているメディアすらあります。

いずれにせよ、年内の再開は無さそうですね。

TB – own NHL選手会:協定の新提案 (2004/12/9)

#20:05 NHLPAに拒絶理由が掲載されています。ヘッドラインを見るだけでおわかりの通り「サラリーキャップを拒絶」。これが全てを表していますね。

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One thought on “NHL:双方の提案を拒絶。

  1. Blog @ wolfy

    NHL:オーナー新提案を選手会再拒絶

    NHLは現地2日、ニュージャージーで会合を持ち、オーナー側の提案として、2004/12/15記載の内容を変更した提案を提示しましたが、選手会側は日本時間4日に会合を持ちますが、この提案に対するステートメントにおいて「サラリーキャップが含まれる内容では合意できない」として拒絶する内容でコメントしており、拒絶が決定的です。
    内容の主な変更点は、
    1. 即時の一律年俸カットは実施しない。
    2. サラリーキャップは以前の主張の54%から55%に拡大。
    3. 新たな提案として、チームの総年俸(便益を含む)に…

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