H:バティスタ評

By | 2005/01/07

Hはバティスタの獲得が決定的になったと報じ、アメリカでもそのように伝えられています。しかし2年でUS$15Mを支払うべき選手であるかどうか、ということは個人的には疑問です。ちなみに昨年は$1.5M。

昨年のエクスポスでのホームラン32、打点110は評価できる数字ですが、打率が.241、得点圏打率.272は少々さびしいです。この数字からプルヒッターであることは容易に想像できるのですが、その通り、53%の打球はレフトに飛んでいます。また(S-B)1-0以降.195(長打率.348)、1-1以降.203(.404)等、2-2、2-3後も同様の傾向があります。初球打ちで.444というのは、日本のように慎重なピッチングが通常の野球では、どの程度になるのか興味深い点ではあります。

Stats. Inc.(ESPN.com)のスカウティングレポートによれば、典型的なオープンスタンス、プルヒッター。外角への攻めが重要で、外角低め、内角低め、内角高めや手の高さなど弱いところは多いように見えますし、スイングも大きいので速球にもオーバーパワーとなることがあるとの指摘があります。守備については範囲が狭いがスローイングは速く正確な様子です。

これらから判断するに、打撃フォーム等の改造が必須となるように見えますが、それを補正するつもりが本人にどの程度あるのか、ということが鍵になりそうです。また、MLB経験者にありがちな、NPBの遠征などの環境の悪さをどれだけ我慢できるかとうことも、通常の選手同様問題になるでしょう。ちなみに小生はフェニックスで彼を見たことがあるのですが、もっと確実性に寄ったバッティングをしていました。もっとガツッと当てる様な雰囲気のスイングであったように思います。とはいえ当時(’99)から酷いオープンスタンスであったことも記憶していますので、大きなフォーム改造は恐らく無理でしょう。スイングを小さくすることは求められるでしょう。

まあ、オープン戦では打たせてくれることは間違いないでしょうが、それは研究のため。それを見誤らずしっかりと見ていくと、シーズンでの活躍の判断は十分開幕前に完了することはできそうです。個人的には$10M/2年でも高いと思いますが、それは彼の活躍次第でしょう。

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