お気楽な政府の図上訓練。

By | 2005/05/23

18日に行われた首都直下地震の図上訓練。ニュースクリップで「M7.3、死者5,400人を想定」…って見ただけで、おいおい、早朝に起こった阪神大震災と「同じ程度」で済むと思ってる。一体何時に起こると想定したんだ?と感じました。

なんと想定時刻は「午前8時」だそうな。
帰宅困難者は「たったの」330万人。
一番「良い想定」で行っているとか思えないお手盛り振り。一体どれだけの予算を使ったんだろう?

午前8時に震度6強を想定する埼玉南部~川崎を走っている新幹線は何本?脆弱な東急の五反田付近のような高架橋が本当に崩落しないと思っている?そこに3分間隔に電車が走っても何も起きないと?首都高速は修繕後でも、脆弱な高架橋がいくつもあって、それ以上に液状化で橋が2m近くずれても「落ちない」。大丈夫だと思っている?たとえ崩落しなくとも、阪神大震災の時、高速で吹田を走行中の知人は大きくハンドルを取られたというけど、混雑中の首都高で起こったら?何も起きないと思っているんだ…。

何を考えているのやら。

本当に起きたら怖いのは、冬の午後6時過ぎ。暗くなってくるところに地震が起こり、夕食の支度の真っ最中。そして闇と寒さが襲ってくる…。全貌が明らかになるのは日が昇ってくる12時間以上後…。

危機管理があきれます。

参考:(産経

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5 thoughts on “お気楽な政府の図上訓練。

  1. Teru

    マラッカ海峡の海賊事件に対し、公式コメントで
    国交省らによる自助努力指導発言を行った政権ですからね・・・

    http://nikkeibp.jp/wcs/leaf/CID/onair/jp/rep02/366173
    でも、保険の上では海賊は戦争扱いだったりするわけで、
    (陸自派遣先)イラクサマーワや(空自派遣先)クエート、(海自派遣先)アフガン沖よりも
    中東石油輸送の動脈である、マラッカ海峡の治安を軽視して良いようには思えないのですが。

  2. すえよし

    帰宅困難者は300~400万人で想定通りだと思う。
    諸事情で帰宅できない人は午前8時だとすると400~500万人程度は出ると思う。

  3. wolfy

    >Teruさん

    個人的には、日本の軍備に関する憲法規定との微妙な問題がありますし、ましてやそれで出て行くと、
    「満蒙は日本の生命線」と同じ路線になってしまう。
    あくまでも多国籍で出ないとダメなわけですよ。こういうところで国連のイニシアチブがたとえこの国に
    あっても動くのかどうかって考えれば、この国に「常任理事国」の権利を与えるべきか自明だと思う
    のですけどね。

    "Try to place the place where we can face the face" … but they don’t.

  4. wolfy

    >すえよしさん

    帰宅困難者はもっと多いと考えます。そういえば、阪神大震災のとき、伊丹空港から西宮まで歩いて
    帰った方はいらっしゃいましたが、関東の方は、六甲山系以南、R171以南、R176以西で囲まれた区域
    の交通がどうだったかもお忘れの方が多いかもしれませんね。

    例えば石橋から池田(阪急で1駅)まで、地震の1ヶ月後ですら、車で2時間かかったこともあったということを…。

  5. Teru

    私の発言の趣旨は、政府の重要性判断に疑問を呈することにありました。

    マラッカ海峡を含むシーレーンという(点でも線でも無い)繋がった”面”を、
    維持するために取るべき方法論は、

    ご指摘の通り、唯我(日)独尊では、ありえないと私も考えます。

    タンカー通過海域に利害関係や領海を持つ多数国に、
    共通の利益をうったえて協力してやる他無いでしょう。
    現状でも海上保安庁レベルでは協力を行っていますが、
    事がおきる前に、継続して基盤整備してきたかと言われると、まだやることはあるでしょう。

    特に、神社参拝で「我に聞く耳はあらず」を総理大臣がやっているようでは、
    関係国から、利害の重なりを理由に、
    主観の相違があっても、一定範囲で助け合える程度の関係になるまでの道のりは遠いです。

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