Re:日本国は独立国?ニュース記事を見て

By | 2003/12/14

[関連したKenDoneさんのBlog]
海外公館をUSに守ってもらうというのは、問題がそう簡単じゃないよね。
 
そもそも日本が中国に戦端を開いたのは、満州で、日本が日露戦争で権益を得た南満州鉄道をわざわざ関東軍が爆破して、「自衛のための戦争」をでっち上げた事に始まっている。でその後上海事変を日本人僧侶が殺された事を契機に上海を占領しようとした。そしてこれは明確にはなっていないけど北京郊外の蘆溝橋で日本軍が演習中(これもよく考えれば自治権問題があるが)
に空砲を誤って数十初発砲した後に、射撃されるという事件が起き、ここから15年戦争が始まった。
 
この「自衛」の理論はどこかの国もイラクで使ったような気もするが(苦笑)、「自衛」をどこまで拡張するかと、在外公館の危険が「どこ」から発生しているかを考えることも必要だと思う。
 
さらには、日本を「武装解除」したのはUSであり(ただし「戦争放棄」の文言を進言したのは日本人)、それを「警察予備隊」で「再軍備」させたのもUSである。さらに「日米安保」もUSの要因によるところが大きい。この時点で「この国」のどこに自治権などあるのだろう、ということになってしまう。
 
そういうところからUSとしか「軍事協定」を結んでいないことも事実だが、自衛隊等の日本の特殊事情を理解しているのはUSのみと言って良いから止むを得ないのではないだろうか。かといって太平洋戦争開戦まで(一応)有効であった日英同盟のようにあっさり無力化しては「どこかの国」の恐怖に対応できないというのだろう。しかし「その国」もどっかから「自衛」の論理を出してきて、攻撃することを正当化するのである。通常は軍事的脅威を理由にするので、それで「軍備を不要」としたのではなかったろうか?
 
なんかこの問題、一般的議論として背景や根本というのが、欠けているのではないだろうか?その上でどう考えるかはまた別問題であろうと思うけども。少なくとも、日本という国は「自衛」という言葉を悪用した歴史のある国だ。それを同盟国が間違って使っているように見えても、何も言えないで追従する、と言うこと自体に「独立性」があるというのか?
 
「自衛」と「自治権」の言葉と、その使われ方の歴史教育を軽視してきたツケだろうか?それであれば、今一度考え直すことが必要だろう。

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