情報商材とレイク・ウォビゴン効果(と時にスポーツと)

By | 2014/04/27

先日「秒速で1億を稼ぐ」の(出版社が勝手につけたらしいキャッチで)知られる、とある情報商材の方が、facebookで事業の整理を公開しました。

この情報商材というのは、インターネット上でよくある、お金を稼ぐためのノウハウを提供する「情報」なのですが、実際には「その情報商材か、類似の情報商材を売って、お金を稼ぐ方法」に過ぎません。これを「アフィリエイト」と彼らは呼ぶのですが、実際には物品として存在する商材でも、株式のような金融商品でもありません。

「金を稼ぐための情報を」「金を稼ぎたい人」に売る。
何かおかしいとは思いませんか?確かにそれが「商品」だとするならば、皆が確実に儲かるはずです。でもそれが広がった時、皆が豊かになるのか?

そこで思い出すのが「レイク・ウォビゴン効果」です。
レイク・ウォビゴンとは、住民のすべてが平均以上の収入を得ており、容姿ももちろん全員平均以上。しかし、そういうことがありえるのか? 考えればわかります。
でもなぜそういう考え方が成立してしまうのか、それがその「効果」です。
例えば

人は自分が能力があるかないか、と聞かれれば「ある」と主張します。一般的には9割は「ある」と主張します。
同様に(利害関係ではない人に)あなたはこのチャリティーに参加するか?と聞かれて、参加するという人は、実際に1か月以内にそうする人の半数程度になることが多いといいます。

「自分には能力があるから負けるわけはない」
この過信が、こういう情報商材が跋扈する原因になります。ギャンブルにはまってしまう人も同じです。

情報商材はその性質からして、百歩譲っても、その商材に対して流入してくるお金が増え続けることがしか成立しません。これが一般の商品やサービスの市場と異なる点です。
つまり、マルチ商法的なのです。よく言っても「バブル」としか言えない。
そういうものだと自分は思います。

でも、皆自分は「レイク・ウォビゴン」にすんでいる、と思っている。その限り、この種の商品が消えることはありません。
(しかしながら、アメリカでは、そういう町を作ってしまうことによって、「レイク・ウォビゴン」を作ろうとする動きもあります=NHK「独立する富裕層。これは非常に怖いことです。これは別の話として)

一方のスポーツ。
自分の支持するチームは恰好いい、うまくいっている、成功している。そういうイメージを誰もが持ちたいと思います。
でもそれが勝ち負けという結果につながるわけではありません。勝つことだけが成功なら、そのスポーツもファンもメディアもこの効果に囚われてしまっていると自分は思います。
そうではなく、市場や環境を含めた状況からどうなのか、そこで努力をして(勝ち負けだけではない)結果を積み重ねているか、そういうことが重要なのですが、すべてが「平均以上の成績のリーグ」に住んでいるかのように誤解して、つらい問題も現実の問題として認識しない。
そういうことをよく見ます。

その困難に立ち向かっていく姿こそ恰好いいんじゃないか、と思うのですが、そういう評価をしないのは、きっとこの国の今の市場も、この「レイク・ウォビゴン効果」に囚われているのだろうな、と思います。

私は、ただ、みなさんに、「そこからステップアウトしたくはありませんか?」とお尋ねしたいと思います。