最近、Bリーグにかぎらず、野球などを中心に高額のファンクラブ会員制度が増えてきていますが、そこでシーズンシートとファンクラブに関する考え方についてざっくり書いてみます。どちらが良いということはなく、見える光景として記します。

そもそもアメリカなどでは、立ち位置は

1. シーズンシート(全試合買う人)
2. ファンクラブ(数試合買う人)

のような感覚であることは制度を見ても理解できます。

例えば、ボストン・レッドソックスの場合、チケットに関する基本的な事象を除く、シーズンシートの主な特典は(フルシーズンの場合)

・球場で行われるコンサートなどの優先購入権
・通常より早く入場し打撃練習の観覧可能
・グッズ20%オフ
・MLB.tvのサブスク無料

のようなものです。
一方、ファンクラブ($19.95)の方は

・通常より早く入場し打撃練習の観覧可能
・10%のグッズ割引
・$10のグッズ・飲食に使える金券
・特定の試合でのチケット割引オファー
・MLBの音声ストリーミングのサブスク無料

のような感じで重複して加入する必要のないものになっています。

これはもともとマーケティングがシーズンシート重視であるので、ということです。
例えば20,000座席があって、1,000しかシーズンシートが売れていないと、19,000席を毎試合セールスをしないといけません。ところが15,000売れていれば、5,000のセールスを考えれば良いことになります。労力の削減になる、ということです。しかも「毎試合」。

NFLになると95%以上がシーズンというチームもあるくらいです。(バラ席のみしか公式には販売されないなど)

ところがMLB.comで見たところ、最近は特に中西部を中心に、ファンクラブを廃したり、子供のみにしている(グッズとチケット引換券)というチームが多いように見えます。LADを見ると電子メールのニュースレターのみのようですし、LAAは子供向け以外は同じくメール情報のみのようです。

つまり、10試合程度からのパッケージ商品もあるシーズンシートがファンクラブより優先されているし、サービスとしても区分されているように思います。大人向けには不要と考えているところは多いようです。マイナーなどでは事情は違いますが。

日本については見た場合特徴的なのは、シーズンシートとファンクラブの特典が「微妙に重複したり」することが多いように思います。また、高額会員が増えています。この場合悩ましいのは「シーズンシート購入者」と「ファンクラブ上位会員」のどちらを優先するような考え方をしているのか、一覧表でもないとわかりにくいことです。

とは言え、基本的に日本のプロスポーツではそういう費用も「お布施」的な言及をしながら払う人をしばしば見ることができることも特徴的です。もちろん、そう払う人に責任のあることではありません。チームがそれを「ファンが価値として認知したのではないかもしれない」と思うことが重要だということです。だって「お布施」ですから。

その点であわよくば両方「上位」に入ってもらいたい、というのが見えてきますが、その場合重複する便益というのは、サービスとしてはこなれていないという判断をせざるを得ないでしょうし、だから「お布施」と呼ばれるのだろうとも感じます。

細く深く売りたいというのは、AKB辺りから商売の方法としてショービズでも確立してしまったのかなとも感じますが。永続的なものかどうかが少し疑わしいです。現状のAKBの以前と異なる立ち位置を見ても、です。

長崎が今季、シーズンシート購入者のみを自動的にファンクラブ上位会員にしたのは面白い取り組みで、結果は共有されるべきこととも思いますし、古くは大阪もファンクラブ会員の方がシーズンシートの割引率が高いから、双方入った方がお得な売り方をしていたのも重複するサービスに対する1つのいい考え方なのかもしれません。

投稿者 wolfy