良くわからないTBを貼って頂き、その論拠が非常に薄かったので、アンチの視点でエントリーしてみたいと思います。

今日、ライブドアの堀江社長は、「予防線」を貼ったようです。(ニッカン)

「楽天有利の流れを変える-とばかりに、新規参入を猛アピールした。機構側は審査の重要なポイントとして、球団を長期間、保有できる企業体力を挙げている。だがライブドア関係者からは、楽天との比較だけではなく、既存球団と比較した場合の声が出ている。企業の健全性も同様の指摘で、審査前から新規参入の明確な基準がないのが現実。堀江社長も、その点の疑問をぬぐえない。

それは現状の参入企業がどうか、ということは分かりません。でも、少なくとも、短期で手放さないこと(少なくとも5年は持って貰えるのか)、というNPBの基本線を既存企業はクリアしています。それには誰も触れないのもおかしい話ではあります。

一方で、ITmediaにこんな記事が出ました。いや、ITmediaであるのだから、問題はないという方もあるかも知れません。でもこの記事は提携会社からです。引用元はWall Street Journal。WSJ電で東京発で伝わったとはいえ、WSJが根拠があると考え、アメリカで掲載した記事である、ということをお考えいただければ、と思います。

[WSJ] ライブドアが示す日本新興企業への投資リスク

業績に関する情報開示が不十分なこと、浮動株が少ないこと――これらはライブドアに限った問題ではない。同社を例に、日本の新興企業への投資に伴う問題を分析する。(snip)

同氏は最近の取材で、なぜライブドア株を買うべきかに関する見解はほとんど示さず、簡単に「われわれは会社を存続させることを優先している」と語った。(snip)

同社への投資は魅力的であり、神経がすり減るものでもある。同社の株価は最近激しく変動している。同社株は6月後半に1002円に達した後、65%値下がりし、10月28日は346円で引けた。このセクターを担当するアナリストの間でも、次の値動きに関する意見はまちまちだ。(snip)

「こうした企業の幾つかに投資するのはちょっと勇気がいる」といちよし証券の小型株専門アナリスト、ヒロシ・ナヤ氏は語る。(snip)

堀江氏は、ライブドアの各事業が営業利益にどれだけ貢献しているのかを投資家やアナリストに明かそうとしない。いちよし証券の推定では、9月30日までの1年間の営業利益は42億円という。情報開示が不十分なことが、ライブドアを好むアナリストの悩みの種となっている。「強く要求すれば、各事業がどれだけの利益を上げているのかが多少分かる」とKBC証券のアナリスト、ヒロシ・カミデ氏。同氏は、ライブドアの利益の約85%は証券事業によるものと推定しており、同社株は向こう1年で70%値上がりする可能性があると言う。

多くの小型株に関してもう1つ問題なのが、浮動株が少ないことだ。浮動株とは、創設者や設立当初の投資家が保有しているのでなく、一般投資家が入手できる株式だ。堀江氏はライブドア株の半数以上を保有している。(snip)


何が言いたいか、と言えば、ライブドア自体の財務諸表を明示していない、ということで、株主に情報を公開すべきとか、IRをすべきと述べているけども、それが明確になっていないこと。もっと言ってしまえば、事業別の収益を公表していないので、不採算事業に対する説明責任を果たしていない…という意味では既存球団と何ら変わりはないのではないか、と思う訳です。

新しい風と言ってはいるが、実際に新しいのか、と言う点では、IR一つとっても、楽天以下の企業であるというように私には見えるのです。実際彼が行っている分割、増資の繰り返しは市場を集金マシーンとしか考えておらず、利益が出ていても株主には1度も配当で還元していない、本当にITバブルの時のアメリカ企業が行ったものと同じ方策をとっているのです。その企業の多くがどうなったか…ご存じですよね。楽天はすくなくとも企業会計内で買収費用も処理していますし、損失を出していても配当は計上しています。

それだけで、株主をナメた会社であると私は思うのですが。

#22:10

なお、この無責任なTB元のエントリーを書かれた方は、要旨をコメントに記載したら削除されましたので、当方からのTBも削除させていただきます。

某掲示板流に言えば「社員さんなんですかね」の一言ですが、まあ、そう言う方が支持する会社、ということを晒す為に、リンクは残しておきます。

投稿者 wolfy

「ライブドアが隠す物」に2件のコメントがあります
  1. はじめまして。
    私もライブドアに否定的な記事を書いて、私の記事とは絡まないよくわからないTBを貼られた一人です。
    単なるアクセス稼ぎかなと思ったんですが、「社員さんなんですかね」のつっこみに納得しました(笑)。
    まああそこを経由してここの面白い記事を読めたので感謝してますが。

  2. >carさん

    なんか最近、変な人が多いですね(苦笑)。ライブドア自体、夏イベントで大量のやらせ候補者を輩出したことで、有名になりましたが、実はインターネット上の世論構成でも結構、そういうことをやろうとしているのかも知れません…って言い過ぎかな。

    だって、その人のblogに更に追い打ちのコメント書いたら、それまでどかどか付いてたコメントが、4時間以上もついてないんだもの(^o^)。笑うしかないよね。

    もしそうなら、乗せられてる人はおつかれさま、ということでしょうかね。

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