この元エントリーを初めとして、どうも「楽天」が誰かの差し金で動いているかのような記事が多いので、それらの根拠とするところを考えると、ビジネスとして当たり前のことが見えてくる。というか、日本のビジネスの「本音と建前」の部分。

たとえば、三木谷さんの「野球には関心がない」という過去のコメントを取り上げる方が多いのですが、同系統のビジネスを始めたばかりで、目鼻がたたないうちに、他にも興味がある、と言ってしまえば、元々のビジネス(この場合は「ヴィッセル神戸」)について疑問視され、社会が封建的である以上、楽天本体が問題視される、という頭がなぜ、これらの人にはないのかと思うのです。逆がライブドア。結局他に色気を平行で出せば出すほど株価は下がる一方だったじゃないですか。多分、多くのblogger達の評価と、資本家の評価は全く違うのです。ということは、経営という観点では…少なくとも市場からの資金調達という点では、当たり前のことをしていただけだと思うのです。

あるいは、「あおぞらカード」の件を挙げる方もいます。しかし、オリックスは本体系列でローンカードビジネスを持っており、あおぞらカードの利率はそれと全く同じ。同じ系列会社が2つのローンカードビジネスを持つ事がどういうことか、それも理解できない方がいらっしゃる様子。それにあおぞら銀行があくまでも「別立て」。加えて、金利10%程度での無担保ローンという業務が如何にリスクが高いかということもご存じ無い方が多いようです。20%前後でも消費者金融会社が貸せなくなって、セカンドブランドを立ち上げている現状(これらは25%以上)も無視ということでしょうか。

リスク回避という点から、本業を絞るということをなぜ疑問に思うのか、ということもあります。それに、楽天は買収費用で800億を支払うという事実も無視しています。決して「あおぞらカード」のビジネスは、(まだ一般通念からは)利率が高いとは言え、平坦ではないのです。

それに加え、事前に話をしたことが「談合」とまで言われていますが、これも以前記載したように、既存の人たちを尊敬あるいは立場をある程度考えてあげられない人が、実際に他の人たちの信頼を得ることが出来るのだろうか、ということでもあります。また問題の全てを明らかにして許す社会でしょうか。ただでさえ、1つのつまらない問題で、何ヶ月もTVから干されようようとしている芸能人が何人もいたじゃないですか。覚醒剤ならすぐ復帰できるのにね(こっちがよっぽどおかしい)

それらを全て決めつけ、傀儡とまで言い切る。それが何を意味するのか、ということにも気づかない人たちがいる。そんなにファンって偉いんですかね。応援しない「ファン」が。日本のプロ野球のMLBのマイナーが現実進んでいて、そのため薄れる関心を無視して、実は旧態依然の社会ではなく、自分の「ムラ」だけが望む方法を維持することに、何の意味があるのか、と思うのです。

TB – own : [E:指名は最後。H:興行権も買収へ。]

たまには書いておきましょう。

もしこのblogが興味深いと思われましたら、
ここをクリック(Blog ランキング)いただけますと励みになります。

投稿者 wolfy

「楽天は「傀儡」か?」に7件のコメントがあります
  1. 特大の釣り餌ですね(^_^;。

  2. multi-meaningで、そういえると思います>すえよしさん

  3. 2つの野望とプロ野球

     参入が決まった瞬間に強気のコメントに転じた三木谷氏と落選が決まった瞬間に不満の捌け口を求めた堀江氏。対照的な表情の底に2つの野望を見た。
     参入すれば楽天よりもうまく経営をする自信があったと堀江氏。本当にそう思って突き進んでいたに違いない。だが、パリー

  4. こんにちは、釣られて出てきました(笑)。楽天三木谷氏に最初依頼があったのは事実です。(まあ、ライブドアにも金融筋から依頼があったので同じといえば同じなんですが。)その最初の出だしをわかりやすく表現することばで傀儡の意味を使っています。今、三木谷氏は自分の意志で動いていると思います。ということで、またよろしくお願いします。

  5. SEABLOGさん
    コメントありがとうございます。ただ、ご存じとは思いますが
    (1)陰にいる人物に思いどおりに操られ、利用されている者。
    (2)操り人形。くぐつ。

    という意味であり、例え「肩を押された」かもしれませんが、適切な表記とは思えず、
    誤謬を招くものです。
    私は関心はしません。

  6. wolfyさん、返事ありがとうございます。もちろん傀儡の意味は理解しています。出だしという書き方がよくなかったですね。傀儡にしようとしたけどならなかったということならばわかりやすいでしょうか。最初の一部の担ぎ出しを画策した人たちの意図を示したもので、私が傀儡という言葉を使っているときにはそういう方向からの記事に使っています。三木谷氏からの視点の場合(「2つの野望とプロ野球」など)には傀儡という言葉を使っていないことでご理解いただけたらと思います。またよろしくお願いします。

  7. ご丁寧なご返答ありがとうございます。
    意図は理解させていただいたつもりです。

    今回の問題については、公表されていない部分が多いので、どうしても憶測を呼びがちなのですが、結果的には企業べったり、ファンも企業まかせにしていた物事が、跳ね返ってきたというのが本質であろうと私は思います。

    そこをハードランディングにするのか、ソフトランディングにするのかという相違はありましょうが、ゴールはやはり収益性を確保した上で「企業名を外す」ところにあるのではと考えています。しかし、部分部分に各自の思う着陸方法は異なるのだと思います。

    それをどうより安全にするのか、また実際に危険な部分についてはファン・球団・選手各自が責任を持って回避するのか、というところだろうと思います。蜜月の時代は終わったのでしょう。その上での議論であれば大歓迎です。今後とも宜しくお願いします。

コメントは受け付けていません。