Indiegogoというアメリカのクラウドファンディング(要するに出資)サイトで募っていた、GPD Pocketという7インチ、FHDのPCの企画に賛同して、$409を出資しました。
一応、御礼として、本体1台と、USB-Cのハブを1台もらえるって奴にしました。

スマホからだと、ApplePay決済できるとか、いろいろ進んでるなあと思いつつ。ああ、5の付く日に決済して、5%ペイバックの筈なんですけどね(汗

で、どうやら先週、発送が始まったようですが、なんかどうもおかしい。
日本人特有なのかもしれませんけど、どうも「お客様意識」が酷い。

まず、基本的に、中国メーカーさんが、アメリカのクラウドファンディングサイトで募集をかけている、ということを考える必要があります。
つまりが、米国と中国の法制度をカバーしていればいい製品、です。あとは「自己責任」というはずなのですが、
特に匿名掲示板系の皆さんから「技適」という声が飛び始めます。

技適というのは、ここでは総務省の規定になる「技術基準適合証明」のことを指し、日本の電波法を順守する形式になっているかを証明する基準を通っているかどうかを示すもの、です。
実はWI-FIの5GHz帯の一部は、日本では他用途に割り当てられていて、海外基準のものを使うと障害を与える可能性があるということがあります。
しかしながら、総務省は海外旅客に対して、上記証明を持っていない海外製品でも「入国から90日に限り」使用できるように法令が2016年に改訂されています。(参照
これもちょっとおかしな話で、なら国は早急に周波数帯の調整を進めるのが妥当と思いますが、そうはしていないように見えます。
インバウンドへの影響を懸念しているだけに過ぎません。

そして、英語の当該サイトに失礼な英語で書き込みを始めます。これがねー、もう、たまらんのですよ。
結果、日本への発送は、当該サイトによると1週間以上遅れて今週になる見込み。

まあ、結果的に取ってくれたのはありがたい話ではあるのだけど、他人の土俵に踏み込んで、その上自分の土俵のルールに合わせろって言うのに、敬意も払わない言及が多いことにあきれている次第。
今後、世界における位置は、GDPで15%だった時代から、5%台に落ち込んでいて、スマートフォンの中でも、日本語対応機種も国際商品では減ってきている状況。
ここまで気質があれだと、日本が市場として見られない可能性も増えているのに、この調子で大丈夫なのかなと思います。

また、これが寄付に該当するので、送品される物品は「サンプル」に該当するわけです。
出資の「おまけ」ですね。場合によっては保証も対象外になる。あいにくこの製品ではそうではないと言ってくれている訳で。
上記の理由で$80~$100の商品価格で発送するとコメントにも記載があって。
日本の場合は「(現品申告価格+国際送料)×0.6」が10,000円を超えなければ、関税も消費税も免税。なのに、「税金いくらかなあ」などという意見もいまだに拝見する始末。

なーんか、ルールを読む姿勢が無いのと、自分の勝手な解釈に世間を巻き込みがちってのは、この国らしいのかな、なんて感じてしまいました。

※明らかに日本語がおかしい部分を11:17に修正しました。
※11:40

技適の認証を得るのにどれくらい費用が掛かるのか、試算した方がいらしたのでリンクを貼っておきます。
OSAKANA TAROのメモ帳 「技適はいくらかかるのか?」 (2014年)

※16:10
当方は技適には賛成でも反対でもありませんが、
・大量の外国端末が入ってくる状況で、技適のシステムを米FCC・欧CEとは互換にする必要がある
・かつ日本の現状の基準が煩雑なのではないか。
・その簡略化をしないと技術障壁になる可能性がある。
という点を懸念しています。

※2017/6/20 6:00
インプレスの記事を技適の「確約」と捉え、「規格を守っていない」ので「怒るのは当然」との意見をいただきました。
実は当時から、そのインプレスおよびいくつかの記事が、Indiegogo の「アフィリエイト的ではないか」との指摘はTwitter でしていたのですが(汗)、それは別の話として、
まず、その記事では「予定」としか記載がありません。
加えて、当初の規格からはスピーカーがモノラルに変更されるなど、ダウングレード変更もあります。

投稿者 wolfy

「GPD Pocketのファンディングに参加して感じた、日本人の「意識」。」に4件のコメントがあります
  1. 当初からキャンペーンページに下記のように書いてあります。技適を取る前提。

    Some of the international certifications required for this product may be provided when the product officially appears on the market such as the certifications of Japanese Radio Law and Telecommunications Act.

    We will try to release the rewards in the agreed time. But it may be delayed for quality assurance, please understand!

  2. (1)匿名掲示板で技適を言い出した人物と、公式コメント欄に
    失礼な書き込みをした人物がどう位置であるかは不明であること

    (2)失礼な書き込みや要望があって技適取得のために日本向けの発送が遅れたのではなくそもそも技適は取得前提であったこと。
    さらに技適取得は出荷に影響を及ぼさないと明言していたこと、などの事実を全く理解しておらず、失礼な書き込みのせいで結果出荷が遅れたと事実誤認をしていること

    (3)そもそもIGG以外、Aliの公式では日本人向けに商品を出荷しているということを考えると、技適が日本向け出荷遅延の第一の原因ではないことは容易に推測できるが、その点も全く考慮していないこと

    ということで駄文認定いたしました。

  3. 一つだけご指摘を。

    > また、これが寄付に該当するので、送品される物品は「サンプル」に該当するわけです。
    > 出資の「おまけ」ですね。場合によっては保証も対象外になる。あいにくこの製品ではそうではないと言ってくれている訳で。
    > 上記の理由で$80~$100の商品価格で発送するとコメントにも記載があって。

    中国から日本へ個人輸入する場合、大手の通販サイトで買ったとしても、購入金額に関わらず$100程度の商品として発送される場合が多いです。
    彼らは日本の税制を知っていて、関税に掛からないよう、気を利かせてくれているのです。
    AliExpressにあるGPD公式通販で買った場合も、同様らしいです。
    なので、出資の見返り品だからというのは、あまり関係ないかもしれません。
    こういう所で寛容な?中国の文化が感じられますね。

    以上、あまり表に出せないお話でした。

  4. コメントありがとうございます。

    >とおりさん
    “may be”の意味をご理解される必要があるかと思います。
    確約ではありません。

    >-forbidden-さん
    捨てアカとして当方のハンドルでご記載された時点で、対応はいたしません。(そういう姿勢を申し上げています)

    >y.kさん
    そのような事情があることも存じております(笑)。ただ、それを指摘されたときの理由付けは「そういうもの」です。送料を軽減する意味合いもあります。例えば米国発送だと$400前後で取扱いが変わる業者もありますしね。(ちなみに$80~100で送付されて都合悪い場合はご一報ください、ってのが過去のコメントにあったかと思います。日本市場を意識しての数字かなあとは思っています。)

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