6/19、この日の先発は本柳。すーっと胸のすくピッチングで、肩の力が抜けていて良かったです。試合展開も危なげなく今季観戦戦績を9勝1敗に。気が付けばようやく防御率5点台も目の前…(6/21に割りました)。

それ以外には、近鉄の選手の元気無かったことが目立っちゃいましたね。この日は。まあ、合併問題が浮上したこともあるし、なんとも言えないんだけど。だから腐るってのも格好悪い話で。

合併反対、とか言うけど、言うのは簡単なんだよねといつも思ってしまう。それよりも合併にメリットがない、ってことをアピールしていくべきなんじゃないかな、と思うんだけど、一緒になるのは許せないでしょ?とかいう感情論ばかり目立って、どうも苦笑せざるを無くって。

子供がいるから守るべきだとか…じゃあ子供がいたら親はいくら借金していても、棒引きしてくれんのか?って問題もあるし、結局は親会社におんぶにだっこというファンの存在ってのは弱いなぁと思わずにはおれなかったり。

合併反対の人は典型的に公式サイトに見ることのできる、こんな人(リンク参照)が多いんだけど、実際のアメリカのプロスポーツの「残酷さ」ってのは無視な訳で。

公式に書こうかな、と思ったんだけど、ここで。

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まず、スポーツ新聞の煽り記事を100%信じることがどうか、という問題が一つ。なぜわからない、ってそれなら合併しなくて良いでしょうし、私がGMなら、中村(紀)は要りませんし…。あとチーム数が減るってのは今のNPBの枠組みが腐ってるからで、Jリーグのように新規参入させる方法論すら欠けている、既得権益集団で、逆に新リーグなんて動きが無いこと自体、この国の経営側と「ファン」の固定概念を感じます。また実際広告媒体としての意味が強いのは、商売として成立していないの給料や経費が高くなっているからで、実際町中でチームのジャージを着ている人があまりいなかったり、またそれを想定してグッズが作られていない、また人も着ない、という三重苦でしょう。

MLBでもインターリーグの前にあったストライキによる影響で、シーズンが半分になったり、人気も深刻に落ち込んだりしたこともありました。今は「人気が戻った」と言っても、現実には20球団以上が赤字です。でも、新球場の為に特別税を地元の住民が負担して、地元のチームにただ同然で球場を貸しています。その上、命名権販売額が年10億円以上が普通です。そこまで我々自身、スポーツを愛していないのじゃないでしょうか? またNHLでは今季2チームが破産(別オーナーグループが運営を継続)。新たな選手協定が結べなければ、良くてシーズン2割短縮。最悪の場合シーズン中止があります。この問題は放映権料が全体で130億しかないのに、選手の平均年俸が1億7千万と他スポーツ並になったからです。どこかの国の何かのスポーツと似ていますね。

また福岡ダイエーも、経営問題で選手の不満が更改毎に問題になっています。確かに発表人数は多いですが、実際には36,000人しか収容できない球場で発表される「観客動員増」に何の意味がありましょうか。そこにはやはりTVの放映権料と、福岡ドームの固定資産税という問題が関わります。なぜ地方自治体が本当にそこに球団が欲しいのであれば、そのようなものは特別条例で対応すべき問題なのですが、それをするコンセンサスが福岡にすらありません。またロッテの応援は盛んですが、入場料収入の大きな部分である年間指定席の売上げはむしろ減少しています。もちろんMLBではプレミアムシートの価格が年々高くなり、1試合$200する席も珍しく無くなってきました。1階席内野に座ると$30以上。これはここ7~8年で倍になっています。それをファンが支えているのです。

実態として、地域が支えているチームというのは、経済的にという面を含めては存在し得ない「たかがスポーツ」というのがこの国の実情です。だからたとえ、地道にオリックスが地元の子供向けに野球教室を学校などで行っていても、「寡聞にして知らない」で終わってしまうのです。そして「何をしてきたのか」、と言い続ける。これがこの国の根本的なチームと「ファン」のあり方なのです。ボルティモア・コルツ(NFL、現インディアナポリス)のように、こっそり夜逃げ同然に全ての設備を移動させたあと、発表するようなやり方の方がいい、というなら、アメリカ万歳もいいでしょう。そのボルティモアにチームを奪われたクリーブランド(ブラウンズ→現レーベンズ)は、球団拡張の動きに合わせて街ぐるみでチームを誘致し、2年間の空白の後、新チームの名称を「ブラウンズ」とし、復活させます。そのようなことを日本のどこのファンが出来るのでしょうか?

また、企業が例え金を落としてくれているのに、それに文句ばかり言う様は見苦しいです。野球やサッカーに大量のお金を支援してくれている日本ハムが、本当に末端の一部で一昨年のような事件を起こしてしまい、売上げが半分近くに落ちた時に、ファンが具体的にそのスポンサーを助けようという運動をしたのか?といえばノーです。要するに事実上の広告効果もあまり無いんじゃないでしょうか。ファンすべてが落としたお金より多いかも知れないお金を毎年落としている企業については感謝すべきで、その上で言いたいことを言うなら分かります。それにもかかわらず、敬意もなしに非難されちゃあ、余計に対費用効果はないわけで。

本質的な問題は、プロ野球をどうして行きたいのか、という考えが機構に無いこと、ファン層を拡大させるにはどうすればいいのか、という観点がまったく欠けていて、経済構造同様東京「一極」集中を良しとしている状況。このままじゃあ、地域に多くチーム数もあり、2部リーグにもそれなりの観客数の集まっているサッカーに負ける要素は強いです。ましてやプロ野球(G戦)の関東での視聴率も凋落傾向なのに、セも一気に冷え込む可能性があることを信じない様は、いつまでも現存の12球団が、数も同じで、存在しつづけると思っている人たちと同様、おめでたいとしかいい様がないでしょう。ファンの野球に対するスタンスも同時に変革を求められてしかるべきじゃないですかね?

(6/23 18:00前、文章校正)

投稿者 wolfy