インターネット上で、合併反対の声が両球団で高まっています。ただ、インターネット上の盛り上がりが実社会でどうかと言えば、Howard Dean氏がIowa州の代議員選で見せたように、必ずしも一致せず、ごく一部の先鋭的な方が簡単に「そう見えるように」誘導することが、如何に簡単かを見せてくれたように、今回も同様の問題をはらんでいます。

もちろん、合併条件がBWファンの予想以上に悪いものになりそうだ、ということもあるんですが、Buファンが一層先鋭化した方が増えているようです。無論、このblogにコメントしてくれた、合併に賛成のBuファンの方のように、異なる意見がある方もいらっしゃいますが、あくまでもマスとして語っていますので、ご了承ください。

さて、合併反対派の方々の始めた署名活動の集計は3日現在で、「およそ3万人」とのことです。他のチームのファンの方も参加してくれている、当該以外のチームの試合でもバナーが出ているなど、反対派の方の意気は上がっているようですが、でも、「3万人」です(開始2週経過)。

一方、BWの後援会が始めた本拠地神戸を要請する署名は、報道されているのは、初めの2日で1万人強集まっています。わずか2日の街頭署名です。

テコンドーの岡本選手の派遣問題の署名が、ごく内輪で行われたにもかかわらず、1ヶ月で8万人集まったことを考えると、これら反対派の方々の活動はうまく行っていないようです。でも、彼らは客観的にそれを認めません。

また、プロ野球のフランチャイズとして必要な集客が実数で150万人とするならば、平均5回前後球場を訪れる(これでも多い)としても、30万人ないと実効性がないとも言えますし、それをお涙頂戴で、他の本拠地の観客に訴えたところで「反対だ」というだけで「実際の集客」には結びつかないのです。それを彼らは全く考えません。

署名、というのは、実際にはブレーブスの神戸誘致署名もそうでしたが、極めて「政治的に動いていない」と実効性を持ちません。(詳細については知っていますが書きません、というか書かない方がいいでしょうし、書けません)でも衝動だけで集めて、実際球場に来ない人の署名を集めても意味がないのですが、どうもそういう点で、今回の合併反対の署名は実効性を呼ばないのです。

実際、昨日、ライブドアの社長さんがお見えになった大阪ドームでは、上層スタンドががらがらだった事実はを、彼がどう思ったのか、なんて質疑は一切ありませんでしたしね。そこが本質の筈ですが、本業の赤字を、増資で隠しているライブドアの会社の本質なんて、誰もスポーツメディアは見ていない訳ですし。(その結果ですら、ようやく3億円の黒字です。)

本質を見て動かないから流される。そのことにどうして気付かないかな、と思うのですが。

投稿者 wolfy

「署名の功罪。」に4件のコメントがあります
  1. どうも、合併反対運動を「煽っている」めたかです。
    貴重なご指摘、ありがとうございます。

    署名に関しては、本当に仰る通りです。
    はっきり言って「全然少ない」です、これじゃぁ、何の効果も持ちません。
    (ちなみに、岡本選手の時は2週間くらいでした。)
    ただ、ライブドアが手を上げるまでは「諦めていた」ファンが大多数だった、という事情も、
    考慮して頂ければ、と思います。
    (というか、私自身が、それまでは諦めていましたから。
     まぁ、私は近鉄ファンじゃありませんけど)
    そういう意味では、「合併反対運動」は、「始まったばかり」と言えると思うんです。

    渦中で熱中してやってると、
    こういう冷静な視点で見る事が難しくなりますね。
    だからこそ、外から、こういう冷静な分析をして頂けると、
    非常に参考になります。
    これからもよろしくお願いします。

  2. 追記しますと、
    私自身としては、
    中で旗ふり役をした方が、外から分析するより、
    自分自身、後悔しないんじゃないかって思っています。

  3. 私も個人的に申し上げますと、旗振り役をされる方は、その方向性に責任を持つ必要がある、と思うんですが、お持ちですか?という単純な問題です。

    ある意味、私は書くことでも「旗を振っている」というのも事実ではあります。ただ、近鉄ファンがおきらめる理由というのは十分ありますし、ライブドアでいいの?という問題は結構本質です。(元々の会社である「オンザエッヂ」と光通信、というとピンと来る方もいらっしゃるはずです。)

    まあ、結局は信用取引で価格をつり上げていた側面が、東証で今日明らかにされストップ安となった会社を信じるかどうか、ファンが「借り」を返す=入場券を「買い占める」でもなく、ただ「署名」をすることの意味がどこにあるのか、お伺いしたいですね。

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