今日の朝日に、各球団の親会社の損失補填前の収支が掲載されています。黒字が多いGで18.5億、T13億、C1億弱で、以下は基本的に赤字構造であることを伝えています。

来季、球団合併および1リーグとなると、セの各チームの赤字は10億程度膨らむとの記事です。ただ、パの各チームも10億位改善(主に放映権料、年間指定でプラス、選手経費でマイナス)することは無視している記載内容ってのが、セのファンに向けて書いているなぁと思われます。

それはさておき、朝日は全チームを合算した場合、全体で150億の赤字、と書いている訳ですが、ここにトリックがある訳です。それはGの放映権料と、Tの甲子園の使用料です。Gの放映権料が過去主催65試合をわずか3億円で日本テレビ放送網に売却していた、という事実をお伝えしたかと思いますが、現在は、NHKの土曜にG戦の中継が行われています。NHKの制作費を考えた場合に、実際に1億円を1試合に支払っているとは到底思えません。実際、連続ドラマのギャランティーもかなり低いという話を聞きます。最近はNHKがソフトとして販売するので、その契約もあるはずなので、少々ましにはなっているでしょうが、スポーツが録画されたソフトとして再販できるとは思えません。

そうすると、恐らく実際にはその数分の1であることが想像でき、現状の日本テレビの放映権費用も、そのレベルであると個人的には類推しています。実質的には日本テレビが低迷していた頃の「損失補填材料」だった訳で、その分を実際には利益計上する必要があると思います。実際には朝日の言う収入「240億」に「数十億」を計上すべきであると私は考えています。

またTの甲子園使用料「60億」も、耐用年数が過ぎた施設であることを考えれば、大阪ドームの警備費込み10億に比較して、異常なレベルです。これも、実際には甲子園球場の収益が阪神電鉄の収益に連結することから、実際には最低でも30億は、球団の利益に計上すべきでしょう。そうすると、全体では90億に減る訳です。

もちろん、人件費削減は必須ですし、新人獲得に「数十億」まで動くというのも異常なことです。これらは早急に止めなければいけません。また、FAの代償の費用を早急に止める必要があるでしょう。そうすれば、全体でも広告費として看過できる赤字額にようやく収まるのです。

以前、評価を与えた阪神球団社長も、結局は「お金」であることが、その行動と、対談したオーナーの発言内容で明白になってきました。阪神球団は、電鉄への「上納」が仕事ですから、それを奪われたくないだけなのです。これでは私の評価も引き下げざるを得ません。読売も同様で、不公正な「放映権料」制度を奪われたくないということが、権料の集約化に反対する理由なのです。

なんと醜悪なことか。
ファンも含め、みんなが同じ低いレベルでいたことが、この結果を招いたのです。
本当に既に手遅れかも知れない状況だと、私は思っています。
何か手を打たないといけないのに、現状維持ありき、では最早ないのです。
本当に三方一両損、の裁きが大至急必要なのです。

下のエントリーはその意味で記載したものです。

投稿者 wolfy

「「12球団連結で赤字150億」の虚々実々。」に5件のコメントがあります
  1. しかし、巨人の経費は220億+ですか。
    なににそんなに金を使っているんだろう。
    明日、図書館で朝日新聞を読むことにします。

  2. 12球団の収支と観客動員数

    ↑7/20付け朝日新聞<経済>
    本日(20日)付けの朝日新聞に各球団の収支と観客動員数(03年度)が
    掲載されていました。
    「12球団連結で約150億円の赤字」とされる球界の窮状が
    明らかになっています。
    球団単独(親会社の支援を受ける前)の収支を見ると、
    単独で黒字をだしているのは、讀賣・阪神・広島の3球団のみ。
    但し1リーグ10球団制に移行した場合、なんとか黒字を
    出している広島球団も讀賣放映権が減少(約半分)となり
    かつ観客動員数も引きずられる形で減少し、赤字転落は
    免れないとか。
    で…

  3. 現状維持も大問題

    「1リーグ反対」という声がマスコミやファンの間で盛んに言われている。では今までの「2リーグ」だったらいいのだろうか?
    セの試合のみが毎日全国中継される。それによってセリーグの球団だけが潤う。露出によってセリーグの球団だけが人気が出る。対してパリーグは陽

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