昨日、選手会がBW、Bu両球団に合併合意書を締結する場合は、野球協約に基づく提訴手続き等により効力を全面的に争う、との内容の警告書を両チームに送付した、とのことです。

ただ、同合意書に関しては、「オーナー会議で承認されない限り効力を発効しない」ことが明記されているとのことで、選手会の警告が残念ながら的はずれになっているという念を禁じ得ません。(「貴社ら」という表現に頭痛を覚えます…当該文書


また、BWオーナー、宮内さんは、自宅前で提訴する場所、見解をすりあわせる必要がないこと、および代案がないので建設的でないことを指摘したと言います。同時に、全球団での赤字が150億円と報道されていることに関し、選手の経費が300億円であるので、これを半分にすれば業界が成り立つとも指摘したと言います。これもこれで一案ではありますが、本日付の報知新聞では、1リーグ、2リーグ双方の意見を並列し、経営者側球団の財務諸表を提示しないことも問題と述べていることは特筆にあたいします。

しかしながら、この開示を求めたところで、実際に領収書ベースまで見る訳でもなく、また利益勘定されているであろう、親会社の入場券購入による補助については「赤字計上」される性質のものではなく、財務諸表を見ても分かる性質のものでは無い可能性もあることは指摘しておく必要があるでしょう。ちなみにライブドア社についても、売上げ比では多額の利益があるものの、株主配当が0であるなど、貸借表上でも把握できない問題があり、実際には同社系列の株式運用会社が不明瞭な経理を行っているという指摘があることも付記しておきます。

また、アメリカの4大スポーツにおいても、実際に財務諸表が公示されていないチームもありますし、それらチームは選手との契約内容についても、チームポリシーとして非公開としている球団もあります。選手会は、財務諸表が公開されれば、正確な年俸を公開するおつもりがあるのかどうかもお伺いしたくあります。(*1)

いずれにせよ、以前述べたように、年俸面以外での差もセとパでは大きく存在するもの事実で、具体的に言えば、スパイクで言えばBWの場合球団支給になるのは年にたった1足ですが、Tの場合は2軍選手ですらスポンサーが付いて、実質何足でも無料ということも多いと聞きます。こういう問題について全く選手会として公表することなく、財務諸表だけを取り上げるのが、これもファンへの説明責任を欠いていると言わざるを得ません。(*2)

一方だけを公表する問題でもないでしょうし、その公表される内容が正である可能性も低い、という現実は敢然として存在することは知っておく必要はあるでしょう。

いずれにせよ、便益においても存在する両リーグ間の「違い」について、2リーグを主張される皆さんは、どうすれば均衡するのか、具体的に考えていただきたいと思います。

22:25 TB追加 "Miki World Blog" 「選手会がオリックス、近鉄に合併中止を求める警告書
23:10 TB追加 "F.F.F. ~fans make the fantastic fields~ " 「●選手会要求書提出!近鉄・オリクに警告だ!!
23:15 TB追加 "So What?" 「選手会、合併に対し、法的係争を予告

(*1)個人ベースで。球団が支払っている金額が正当かどうか客観的に検討するためには個別の金額の判断が必要との見地から。もちろん、合併該当球団のみ公表すれば、該当球団への入団希望が減少する可能性があるので、全選手の公開が必須となる。余談だが、1970年代には逆の現象もあり、ブレーブスの選手の年俸は公表どおりであるが、タイガースに関しては実際の年俸は公表の7割、ということもあったようだ。それを無視して、ブレーブスの選手はうちはケチだ、と言っていたというようなこともあったと聞いている。

(*2)選手会は非公式に、球団間、特にセ・パの便益面での差が大きいことについてコメントしたことはありますが、公式に提言したことはないように思います。

投稿者 wolfy

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  1. 【ご意見】:問題点:選手会警告書関連

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