TB – own : [元記事]
以前のエントリーのコメントで、日本のCATV普及率が間違っている、あるいはTBの片方については、その1点の誤りのため、全てが誤っているとのご指摘を受けましたので、確認し訂正いたします。ただ、本質がそこにないことを指摘者の方に読み取って頂けなかったことは、私の力量不足でしょうね。 というより、アメリカの普及率も間違っていた訳ですが。
broadcastcable.com(以下BC)の記載によると、アメリカのCATVとCSの上位25社での契約世帯数は約8,480万世帯です。これをTV視聴総世帯1億840万世帯で割ると、普及率は実に78%。しかも、25位が14万9千世帯ですので、実際には80%を超えると考えて良いかと思います。ちなみに50%っていうのは記憶で書いていて、かなり古いデータとのこと。実際にはCATV単独では約65%(2001)から低下傾向だそうです。CSにシフト中だとか。
日本の場合世帯数=総TV視聴総世帯数と同義ですので、普及率は視聴総世帯を考えることとここでは定義します。
日本では、指摘のあった総務省の資料では確かに33.6%と記載されています。しかしながらこの約4割をしめる「再送信のみを行う事業者」は実際のところ、難視聴対策のためほとんどの場合、地上波、BS放送の再送信のみを行う(四国総合通信局)とのこと。従いまして、ここでは有料での放送を前提としているため、これを除外したもののみを対象とするため、33.6%から単純計算すると、20.6%にまで減ってしまいます。これにスカパー!の約320万世帯を足しても、25%程度となります。
また、契約世帯単価も異なります。スカパー!の公式資料によると、平成17年第1四半期(H16.4~6)で2,491円(TBITDA)。一方アメリカのCS、ディレクTVのそれは$63.60(6,996円、$1=110円時 BCより)。ケーブルTVでは$70台で若干高めというのは、日本でも同様でしょう。
そうなると、日本はアメリカの…
総視聴世帯数で2/3、
有償契約所帯率で3/8、
契約単価で5/14(CSで有る部分を特殊要因としても1/2)
と考えられると思います。
すると、有料TV市場は1/8程度ではないか、という結論になります。(CM収入除く)
世帯数を固定としても1/5以下しか、日本の平均的世帯は、アメリカのそれよりもTVにお金をかけていないことになります。(NHKは除外)
アメリカではこの市場でも映画に出費されているのではないかとも思われますが、これは無視して有償TVのみとしてお考え頂きたいのです。というより80%が別途に費用を(それも7,000~8,000円/月も)払って、TVを見ているのです。それに比べれば日本は、要するにTVにお金を払わない市場なのです。
では、どうすればお金を払ってくれるのでしょうか?
と、結局同じ所に問題は帰ってきてしまいました。
#3:30追記
参考として、契約数の具体的な違いを以下に記載します。
日米の契約世帯数の違い(スポーツ専門局等)
アメリカ CNNmoney
ESPN 8,760万 $1.76/契約
ESPN2 8,560万 $0.20/契約
FSN 8,020万 $1.16/契約
Infinity Concepts (2003/4)
SPEED 57,081,000
WGN 56,617.000
GOLF 53,398,000
ESPN Classic 47,291,000
(参考 YES 800万 $2.18/契約 2003/12)
日本 衛星テレビ広告協議会
スカイA 4,844,679 (2004/6/30)
GAORA 4,706,816 (2004/5/1)
JSports1:3,970,050、2:3,967,250、3:3,074,550 (2004/6)
G+: 3,844,090 (2004/6)
スポーツアイ・ESPN 3,497,000 (2004/5)