ということで、4勝3敗でライオンズが日本一に。パ・2位のチームが…という謗りも一部に聞こえますが、これは他の世界の話とタカをくくってしまいましょう。

しかしながら、パリーグのプレーオフシステムで、1位のチームの「1回戦免除」が与えた影響というのがあったことは認めるべきだと思います。ライオンズを考えると、プレーオフ以降、2勝1敗、3勝2敗、4勝3敗で日本一…。要するに「動機付け」が試合を通して行われていたこと。一方ホークスは「プレーオフ1回戦」での試合がなく、いきなりノックアウト方式で涙をのみ、ドラゴンズもその間の意識の持って行き方が今ひとつ欠けたような気がします。しかし、プロなんですから、当初から決まっていた以上何とかしていただきたかったのですが、ひょっとして「パ2位が一番有利ではないか」という懸念は当たってしまいました。逆説に言えば、他のチームにプロ意識に欠ける部分があったともいう事はできます。でも、こういう勝ち方はライオンズでなければできなかったのも事実です。

さて、一時問題にされた視聴率はこういう感じで終わりました。

5戦 14.2% (関西16.0%、名古屋31.6%)
6戦 20.0% (関西22.8%、名古屋37.6%)
7戦 16.9% (関西17.4%、名古屋25.2%)

第6戦は中越地震の影響で、2割程度の増要因になったように見えます。7戦の試合展開が一方的になった事が惜しまれます。観客数は4戦以降は好調であったと言って良かったと思いますが、視聴率は全般的に低調でした。内容が良かっただけにテレビ局の演出の下手さ(解説を含む)、長い試合時間など反省点はたくさんあったように思います。

さて、シリーズも終わり、本日事実上の新規参入チームの「決定日」となります。予想された通り、2006年にすれば起こらなかったであろう拙速さのもたらした問題点は、球団命名ひとつをとっても、今後変更しない限り永劫続くである問題を引きずることになります。また、球団統合に関するプロテクトについても、新規参入を1年先送りにしなかったことから、みんなで拒否すれば、新球団でみんなでプレー、のような甘い考え方の選手も多く見受けます。しかし、統合を招いた一端が選手にもあることを、わずかでも反省しているのでしょうか。そうでなければ、プロ野球自体がfoldしてしまうこともあるのだ、という意識が無い、そのことが最大の問題として残りつづけるでしょう。

結果としてもたせた、日本シリーズの全試合での「最低平均視聴率」は、実際にサポートするマスが減っていることの証明であって、それを前提にどのような方向にもっていこうとするのか、という核に欠け、あったとしても、それにより生じるデメリットには誰も言及しない。それを含めた方策をある程度、1年半で整備すると決めてしまったという現実。

選手会はドラフトの改定案を提出するようですが、報知とは言え、古田さんが、完全ウエーバー制について、(一場選手問題と、MLBで希望球団を事前に提示する選手や、契約金の事前交渉などの結果、300万ドルに達してる問題に関して)「裏金をもらうくらいなら、どれくらい欲しいのが公言するほうが良い」と選手が貰う事について、オープンハンドな発言が(事実はどうあれ)記事にされてしまう始末。選手会案の方向性を示さないからこそ、こういうことをされてしまう、という意識の低さは指摘されるべきことでしょう。

正にこれからが「本番」の2004年シーズンです。

投稿者 wolfy