あまりにもblog上でもメディアの影響のを受けてか煽動的な記載を目にするので、他のblogにコメントなどもしているんですけど、本当に腹立って来ましたので、ここでも纏めたいと思います。なお、小生も一場選手は被害者である、という観点に立っています。
一場選手の金銭供与問題について、G,T,YBの3球団の球団社長と/またはオーナーが辞任することになりましたが、Gが200万円、Tが25万円、YBが60万円ですか。まあ、皆さんが噂に聞く、Gの某選手とか、Tの某選手とかの話と比べると、2つか3つ桁が少ない話です。この報道が流れたときに、関西のワイドショー的なテレビ番組では、「なんで金でなくて車を回さんかったんや」という事を言う人がいましたが、学生野球憲章上では、「その他利益」になる事項についても禁止されており、車での送迎、トレーナーの紹介など「利益になる事項」は禁止されていると解釈するのが普通です。要するに、交渉するに当たっては、外に連れ出した場合、お茶も出さない、親の休業補償もしてはいけない、ということです。文面どおりであれば。
実際、私達の業界で、公共団体などで説明会を行う場合、缶飲料程度の提供は可能ですが、お菓子類の食品の提供は不可。部署によっては缶飲料すら不要とされるケースが珍しくありません。研究会に関しても、交通費が提供できないこともままあります。それに準じてというのであれば、その通りしないといけないわけです。
ただ、この問題はプロ・アマの断絶が弱くはなったといえ、続いている状況では、どの辺をガイドラインとするかについて、協議もされていないわけですから、ある程度の儀礼的な部分は必要ではないかと考えます。実際、92年以前に大卒入社された方は、地域の就職説明会で、2,000円未満の交通費でも2,000円一律支給、なんてことは珍しくなくて、大阪から東京へ面接を数件重ねて、領収書が必要ではなかったので、重複請求している人もたくさんいたと思います。経理上不正だと、返金した人は数百人の中で見た事がありません。まだプロ野球はこの辺の時代で止まっているのです。これは国税の赤字の「損金補填を認める通達」のお陰で、経理が精緻である必要がなく、看過されてきた問題とも言え、逆にいえばJリーグの様に、「14億を超えれば譲渡課税」すれば一気に解決する問題でしょう。その代わり、パ・チームの財政は一気に破綻し、すぐ1リーグになるでしょうが。
ただ、この問題が起こった理由を考えれば、2つの要因があるわけです。1つは再編問題で、実際にはこの問題の方が重要なのに、選手会が先送りしたという点。もう1つは、この問題が「告発文書の送付」によって広がっている、という点です。
前者については、皆さんがどうお考えになろうと、署名や選手会の運動が、球団数・リーグ数の維持に球界再編問題をすりかえた形で現状収束しつつあるのは確かで、ドラフト問題について、選手会は問題であるというなら、球団に財務諸表を公開せよと言ったのと同様に、自らもこれらが如何に高額で、常軌を逸しており、球団経営にどれだけ重しになっているのか公開すべきである。調査は簡単なはずだと訴えてきました。ただ、実際には選手会は都合の悪いことには蓋をしていますし、年俸問題も「ぜいたく税」を訴えながら具体的にどれだけ抑制されるのか、ということの提案すらしていません。これは正直「どっちもどっち」の問題です。また、ファンもこれらについては大きな声では訴えてきませんでした。その上、未だに赤字額が「認知できない」方が多いのも事実です。この問題は明白にする必要があります。
これに関連して、宮内氏の「5万円程度で適正」というコメントを糾弾する向きもありますが、上記の事情から、通念上問題ないという気はします。ただ、公表したことが事実と異なった場合は糾弾される必要があるでしょう。それはTが、Gの「200万発覚」の際に、事実と異なり、「そのような事実はない」と発言した責任と同じです。ただ、球団社長・オーナー共辞任する必要があるか、といえば、無いとは思います。担当部長が譴責すればいいだけの話です。
ただ、星野SDがこれに言及したのはまずいです。関係ないように見えますけど、例えば「缶コーヒー」のCMに彼は出ていますが、その缶コーヒー(新製品)、既にディスカウンターで1缶58円で売られていたりします。どういう意味かといえば、広告でシェアが獲得できなくなってきた=宣伝価値が下がってきた、ということ。これはイチローバッシングが起こった経緯と同じで、星野SDに対する「手のひらを返した反応」が出てくる可能性が、この発言で少し高くなる可能性があるということを、懸念する必要があるでしょう。関西でこれが起これば、一気に野球全体が冷え込む可能性すらあるのですから。逆にいえば、関西は実際にはその程度の底堅さしかない市場でもあるのです。
また、もうひとつの点の「怪文書」ですが、これについては、Gの告発が「暴力団関連から」という話があります。これが事実だとすると、あくまでも推測であることを断りますが、実際にはこの騒動は、去年末の応援団席騒動に端を発した「暴力団排除」の運動と全く無縁とは、私は考えません。事実、Tの連合会ではなく、個別応援団には現在は存じませんが、少なくとも過去、暴力団関係者が少なからずいましたし、BWですら、新興宗教関係者が一団を結成しておりました。もちろん普通の方も多くいますが、その裏で動こうとしていた人が少なからずいたのも確かなわけで、排除されたことにより、逆恨みに出たとも考えることが出来なくもありません。これは球場周辺のダフ屋に寛容な所轄警察の問題とも絡む可能性すらあります。
いずれにせよ、どの問題も一筋縄ではいかない問題でしょう。
それを一気に改善する道を署名で選んだ「ファン」は、全ての問題に情報公開を選択すべきで、それの方法を採るために、結果的に過ちを犯した人にも、法律の範囲内である限り、寛容であるべきだと思います。そして、どうソフトランディングして行くのかを考える方が、良い方向に向かうように思います。逆に、そうでなければ、球界に蔓延っている暗部は、いつまでも根を張り、伸ばしつづけるような気がするのです。
#14:21加筆
なお、最初の問題が明らかになった時点で、一場選手は「全てを告白すべきであった」と言う方を見かけます。それではお伺いします。桑田選手のG入団の経緯で、早稲田とGのラインが切れた事はご存知かと思いますが、そのような「縁」の世界の人間に、一選手が慣習通り受け取らされてきたもののために、その球団のオーナーや代表が辞任すること
“一場選手問題。” に1件のフィードバックがあります
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眠れない。 (10月27日補足・修正)
私が件の氏に対して、WEBで何も書かなければ、今も他作家は何のためらいもなく氏に関して、WEB等で語れたのだろうか。
一場選手問題。 (BLOG @ Wolfy)
それがお出来になるとおっしゃる方は、さぞや一般企業や公的機関の法令違反について、内部告発や糾弾を、自分の周りや自分自身を省みず、行うことができる方なんですね、とお伺いしたくなります。実際、追求するとなると、つまらない問題でもどれだけしんどいか。やった人間でないと分からないですよ。
00年初頭、最初の問題を起こしたときも、関係する…