健康に一見有効そうな記載が並ぶ特定保健用健康食品。厚生労働省も認定しているので効果はあるのだろう…って思っている人が多いのだけど、普通の医療用の処方箋の必要な医薬品と違ってこういうこともあるので要注意、という話。
一般の医薬品の製造・販売承認を取るための試験(治験)というのは、データが全て原資料(カルテなど)に残っており、血圧などを比較する場合でも測定方法、測定機器、そのデータの保管を含めて定められています。また患者さんにはお薬の場合、その薬か比較対象になる薬のどちらを使用しているかはわからないように服用させられます(薬の大きさ、形が違う場合は、同じ大きさの偽薬を作って同じ数で形のお薬を飲んでもらったりします)
つまり、データの測定方法、その担保となる資料の残し方も決まっており、さらにはどちらのものが使われたか分からないで試験をしていることになります。
ところが、トクホの場合は、ちと違います。
・被験者はどちらを使用しているかわかって差し支えありません。
・その数値の取り方、機材などを合わせる必要もなく、何度も測定して(都合)良い値を採用しても違反にはなりません。
・その原資料を保管する必要はなく、厚生労働省はその試験の実施方法が適当かどうか、試験を実施した施設に入ったりして調査することはありません。
つまり、都合のいい値を取って「差があった」と言ってる可能性がある、ということです。
大分と前に「ヘルシア緑茶」の都合の良いデータを紹介したことがありますが(1)(2)(3)、4年たった今でも事態はあまり変わっていません。
そのときは書かなかったそう言う問題があるということを、今一度考えた上で、トクホって本当に効くんですか?免罪符としてはあまりにも高く、効果がないんじゃないですか?そんな問いかけをしてみます。
大体、食品であって、治療方法ではないってことも皆さんお忘れで…。