「統合」の if みたいな話ですが、NBL(JBA)とbjが一本化するなら、「どっちのリーグが主導するか」という話が出ますが…
すいません、私は「どちら主導」という話が出る時点でうまくいかないと思います。
いちファンの目から見た理由は以下の通り。
NBL/JBA
・企業チームによる人材の流動性の確保・組織の機動性の阻害
・興行の成功例が1例しかなく(栃木)、その成功体験を普遍的なものにできておらず、栃木の市場性が全てに生きると勘違いしている
・プライドが邪魔をする
・人脈も大事だが、人脈が全てのような人達もある
→旧来組織にありがちな、メンツの問題が優先される傾向。
bj
・地方チームでしか明確な成功例がない
・過去の運営会社破綻の際の移行後、旧運営会社の扱いによるその債権者and/or協力者に対する業界への不信感(JBLも北海道で存在)
・プロであるが、親会社依存のチームが事実上存在し、それらチームは人材の流動性以外の部分が実業団的
・黒字化しているというが、サラリーキャップを最大の7300万から6800万に減額して成立しているのであり、市場の面は拡大しているが、深さとしては「浅くなっている」面がある。
→プロフィットセンターでありながら収入拡大より支出管理的。コストセンターマインド?
・ピラミッド構造が実質上なく、上下チーム間の格差が拡大している(ただ、外国籍選手の数が問題を軽減している)
共通
・設定した目標に対する行動決定ではなく、特定者の好き嫌いが優先しがち。
・市場にどう訴えるかではなく、内輪の問題を重視しがち。
→店主の好き嫌いなんかどうでも良く、その「店」を繁盛させるためにどうするか、という視点が欠けている(そうならざるを得ない)状況。
bjリーグが主導で統合するというのであれば、
・サラリーキャップを上げるための有効策の提示(キャップ上限でも1人500万平均では話になりません)が必要
ですし、
NBL主導であるなら、
・プロ化した場合のプロチームが、どのような市場環境であってもチームごとに能動的に施策を変更し、対応できる方法を採れる手段を確保することが必要
だと思います。
これはきわめて中間的な問題で、どちらを主導にしてもうまく行かないと思います。ちょうど真ん中くらいに落としどころがあるという感じで。
あえて、bjリーグに苦言を呈するのであれば、独立リーグとして設立した時点でこのような問題が発生することが明確であるので、出口戦略があったのか?ということです。
プロチームとして運営できることがわかりましたが、いずれは席を同じにする必要があった筈です。分裂時のjBLのトップチームの財政規模に合わせた(4~5億/年)レベルに持ち上げて、その上で合流なら、bj主導でも問題はなかったのかも知れません。ただ、2010年にJBAの承認を得た時には、まるで「ラストリゾート」のように受け止められていた、ということをお忘れですか?と。
結果、「年1億からできます!」というものの、1億のチームの運営の厳しさを身を持って理解していますか?という話です。
そういうチームを含めたリーグの出口戦略は、GFC(リーマン・ショック)後には明確には持っていないようにしか外からは見えません。
また、NBLも昇格ではない、新規プロ運営会社は成績以外でも非常に苦労しているように外からでも見えます。。リーグがそれらチームに対して何かせず、枷をはめることがあるように見えます。
これらを端的に言えば、両リーグとも「有償の競合娯楽産業が少ない地域での、そのリーグから見て比較少数の成功例のみをどこでも通用するかのように誤解している」ということでもあります。
こういうマインドを本質的に変えていかないといけないと思います。
着地点は中間点か、あるいはその「ねじれの位置」にあるような気が、そういう見てきたことから、あるように感じています。
それが自分の「統合案をどちらかのリーグ中心で行うこと」に感じる違和感です。