先日 eBay で買い物をしまして、その商品がグローバルシッピングプログラムの対象となっており、それを見ていると2週間経過しても届かないなど、異常に遅いものですから調べたところ、その手順となぜ遅いかについていろいろわかったことがありますので、ここに記録しておきます。

簡単に言えば、遅い理由は以下の4点です。

1. アメリカ国内の配送方法
2. Pitney Boews主導の国際出荷センターの作業が遅いこと
3. 国際出荷センターの立地
4. UPS i-Parcel (佐川グローバルロジスティクス)への移管。

1. アメリカ国内の配送

恐ろしいことに調べたところ、UPS Ground という地上配送手段を取っているようです。これについてはアメリカの通販では普通に使われる業者ではあるのですが、基本的に都市間輸送は夜間に限られることが遅い理由のひとつです。

実際、当方の荷物の経緯は

6/02 18:30-6/02 21:30 ワシントン州ケニウィック(出荷先)
6/03 00:19-6/03 04:50 ワシントン州スポーカン
6/07 01:06-6/07 21:53 ミネソタ州ミネアポリス
6/08 04:39-6/08 21:16 イリノイ州ホジキンス
6/09 04:25-6/09 05:07 ケンタッキー州エルスミア(GSP最寄りの集配センタ)

とそれぞれのセンターに滞留していました。

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見事に昼間はとどめ置かれています。スポーカン→ミネアポリスは車で止まらずに24時間程度の距離と考えると、それも4日経過したこと(土日を挟むこと)と合わせて考えると、夜間にのみ走っているのではないかと思います。

で、ケンタッキー州アーランガーのGSPセンターに9日 13:51に到着しています。

なお、UPS Ground のGSPセンターへの到着日数(土日・休日を除いて計算)は下表の通り、ということをまずお考えください。西海岸からは「5営業日」かかります。なんで西海岸にも置かないのか、と思うのですがね。

20160616ebpsmap

2. Pitney Boews主導の国際出荷センターの作業が遅いこと

実際に国際出荷センターでの表示される経過は以下の通りでした。

6/09 13:51 到着
6/10 15:45 作業実施中
6/11 11:20 税関書類作成とラベル貼付
6/13 20:26 国際配送先へ出荷

一応土曜も作業しているとは言え、到着時を1営業日起算して、4営業日目に出荷という非常に遅いサービスであることがご理解いただけるかと思います。これでは日数が無駄に経過します。

ちょっと日本では考えられないですね。日本人が米国で実施している転送サービスでも翌日にはハンドルされますので。Hop-Shop-Goは2営業日事件もあったくらいで(汗

3.国際出荷センターの立地

これがまたシンシナティ国際空港の横という立地でヨーロッパ・アジア向けにはほとんど貨物便がない空港になります。でも実際にはここからなぜかインディアナポリス国際空港に陸送で送られて、1営業日を費やします。

インディアナポリスは日本から関空発の便はありますが、着はありません。これもよくわからないことです。で、おそらくメンフィスかアンカレッジ経由のFedExを使うようなことしか思い浮かびません。なお、インディアナポリス発着のUPS便はありません(謎

せめて同じ1日かけるなら、メンフィスに陸送すれば早いのですが、そういうことも考えていないのは、多分、ケンタッキーやインディアナの労賃が安いのでしょう。

国内配送でも西海岸から4-5営業日、東海岸からも2-3営業日という時間を考えると、これら中部にある理由はコストで、それが利便性とトレードオフになっている気がします。

また、インディアナポリスを出て、3-4日目(営業日ではない)に日本に到着扱いになるケースが多いようです。同じi-Parcelでも西海岸発なら2営業日です。Newarkでも同様ですので、GPSから出荷後でも2営業日以上遅くなります。

4.UPS i-Parcel (佐川グローバルロジスティクス)への移管

またFedEx移管であれば、同じ料金でしょうからシンシナティからメンフィス→関空などの直接的な発送になるのでしょうけれど、UPS i-Parcelであるがためにインディアナに送り、時間がかかっているような気がします。

i-Parcelは関税手続きなどの簡素化(ワンストップ化)をするというサービスにサイト上見えますが、まれにGSPセンターが書面をしくじって(汗)、日本の通関で止められるケースも多くあったようです。に、加えて、日本までの送付にUPS自身の中部からのフライトが無いこともあって、めんどくさい展開になっているようです。

なお、i-Parcelについて
「日本に荷物が到着してからでないと佐川グローバルロジスティクス(SGX)の番号を尋ねてもわからない」と取れる内容がネット上にありましたが、当方に関する限り、i-Pacelで着荷地に向けて出発したと連絡があった12時間後、i-Parcelに確認した結果、SGXの荷物番号をいただくことができました。

つまり、SGXの番号は日本を出る時に「もう決まっている」ということです。
そう考えると、アメリカ→日本の遅い理由は i-Parcel → SGXへの移管が生じて2つの業者を経るからではなく、SGXの問題であると考えるのが適切でしょう。

まとめ

このようにeBay Global Shipping Programは、日本への発送にとって、非常に遅くなる要素満載ですので、利用される場合はくれぐれもお気を付けください。

できれば eBayジャパンの関係者がこれを目にとめて、手順の見直しの進言をしていただけるとありがたいです。

投稿者 wolfy