昨日、新人歓迎会で24時頃帰宅。明るいところで遅くまでいると寝つきが悪い性癖があるので、2:30a.m.まで起きていても、まだ眠れない。このくらいの時間になると、睡眠補助薬を服用すると、確実に翌日に響くので、眠くなるまで待つしか無い小生。

すると、SkyPerfectvの"ムービープラス"(旧CSN1)で、"Bowling for Columbine"をやっていました。マイケル・ムーア監督の。今カンヌで「911」が話題になっていますが。半ばから見ました。コロンバインで発生した学校での銃乱射事件の背景を探るドキュメントです。

それによると…

USの行っていることは
・メディアによる黒人が悪であるという報道(警察ドキュメントなど)
・メディアによる恐怖感の増幅。実際に犯罪が減っても、報道は増える。
・それによる消費の喚起。(防犯、銃…)
・福祉を削って富めるものに更に「上乗せ」を行う「福祉対策」「軍備優先予算」

カナダでは
・銃は多いが、銃犯罪・殺人は大都市でも極めて少ない。
・背景には福祉の充実、貧困・スラムはほとんど見ることが出来ないことがあるのではないか。
・ドアに鍵をかける習慣がない。
・人種差別がUSより遥かに「薄い」。

銃問題で出てくるNRA(全米ライフル協会)の会長へのインタビューで、会長は銃犯罪がUSで起こる理由として「人種が多いこと」を挙げている(事実上の人種差別発言だが、意外と「テクニカルターム」を使わなければ問題にならないのんだよね…)。

…どこかの国で起こっている安全の危機とよく似ている。

・福祉の切り捨て、医療費負担の増大、年金のカット。
・軍事関連の強化。
・貧富の差を開かせる政策。
・メディアによる「犯罪」の過剰な取り上げ方。
・外国人犯罪に対する過剰な報道と反応。

そういえば、カナダのCBC(cbc.caでビデオの視聴も可能)のニュースの取り上げ方はきわめて反センセーショナリズムです。国際ニュースのトップで、アフリカの貧困問題を取り上げたりしたのも見たことがあり、事件の被害者の葬儀がいつとか、加害者の生活背景の暗部「のみ」を取り上げることはまずありません。日本はどうかというと…言わなくてもいいですよね。

センセーショナリズムというものは、憎悪の再生産を産む可能性があるということを覚えておかなければいけませんね。それ自体か生活の安全性を犯す可能性があるのですから。どっかの掲示板も近いものがありますが(^^;、それにより何が起こるのか、常に考えて行動する責任があるのではと感じました。

また、USのFOX-TVの”Cops”(日本の警察関係の番組が一種「手本」にしている番組です)の製作者へのインタビューでは、「寛容は視聴率にならない」というコメントがされ、印象的でした。どこかの国の報道というか、国民の姿勢もそうですよね。

結局寝たの3:45でしたね…

投稿者 wolfy

「「ボウリング・フォー・コロンバイン」と日本」に2件のコメントがあります
  1. こんにちは。

    >センセーショナリズムというものは、憎悪の再生産を産む可能性がある

    これに尽きますね。しかし、センセーショナリズムとコマーシャリズムは今のところ不可分なので、マスコミに自制を望むのは無理でしょう。私はあまりテレビニュースを見なくなりました。インターネットがある今、メディアの選択の幅も広がっているのが多少救いでしょうか。

  2. >gaemersさん

    私はTVニュースは見るんですが、事件報道についてはきわめて懐疑的に見ています。その事件報道は大概の場合、客観的ではない(警察の主観による)からです。

    防犯との意識が実際にはそこにはないように思います。

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