井川、上原、岩隈…。

やっぱり思ってしまう。選手の意思を大事にしろと、岩隈問題で語った人は、井川選手、上原選手を送り出すことに賛成すべきじゃないだろうか。もう出たいという事を口に出した時点で、その国での野球に没頭できるんだろうか？

岩隈選手は合併問題で違う、というかも知れない。でもイヤな事は同じだ。イチロー選手のように、プレーにそれが見えていたが、口に出さないのとは本質的に違う。彼らにとってはNPB自体が「籠」に過ぎないのじゃないか、と思う。そんな選手のプレーは、ファンにとってどういう意味を持つのかな、と思うんだよね。

皮肉にも、西本幸雄さんは、今日のスポニチの連載で、岩隈問題で、「わがままを言って通す選手も選手だが、安易な約束をして出す方も出す方だ」「古田さんの言う事を聞いていると、野球のことを考えているのかどうかわからない」との記事が掲載されました。今回の岩隈問題については、善悪の構図のみで、Bにファンが居ようと居まいと、そんなことは関係なく、ペナルティとして出すべきだ、という意味で意見されていただけの人が多かったように見えました。しかし、G･Tになると、この国のファンの事を考えろ、という論調になるのは、あまりにも都合良すぎやしませんか？この国の野球はGやTだけですか？（もちろん極論だけども）

彼らがプロ野球に入った時点では、選択肢はNPBしかなかったとも言えるのだろうけど、今は違うことも確かだろう。それにパリーグから選手がMLBに流出するときには多くの人は何も言わず見送り、自分たちのチームに及んでから騒ぎ出す…球界再編問題と一緒じゃないですか。

なんで、この国のプロ野球に魅力がなくなっているのか。なんで、他のチームで起こっていることを自分の事と考えられなかったのか。それに対して選手会は自分たちの権利ばかりで、このことについても、何もコメントはしやしない訳で。

そこを早急に突き詰めないと、NPBは瓦解しますよってずっと言ってきたことなんですが、結局、都合の良い、耳障りの良い理屈を通したことで問題は広がる。ある意味自業自得なんですけどね。