報知の記事。孫さんが昨日の「年俸100億円」に続いて、いろいろなご発言。MLBを巻き込んで「リアル・ワールドシリーズ」を念頭に2006年にMLBとのオープン戦の実施したいと発言。サラリーキャップ、ウエーバー等の「弱者救済」にも反対。低い次元で調和するなら、世界一を目指すリーグと、そうでないリーグに分ければ良いと。でも、そんなに簡単なのかなぁ。
イチローさんの場合、日本のメディアには冷たい対応をするのに、子供とか選手とかフィールドではそうではないのはどうしてだろう? 松井さんの場合も、向こうに行ってから、顔つきが明るくなったのはどうしてだろう? 多分、本質的な問題がそこにあるのだろう。
日本とアメリカのスポーツメディアのレベルの差、ファンの差(部分的には酷いのもいるけども、基本的にゲームが終われば関係ないし)、何よりフランチャイズの意識の違い。それを銭金で「リアル・ワールドシリーズ」を開催させたとしても、解決するのだろうか、と単純に思ってしまう。それ以上に興行として完結していて、必要がなく、新規参入に慎重で、400億円も参入だけに必要(通常は新球場もセットになるので800億程度)なMLB各球団の利益を阻害することを、MLBのオーナー達が認めるとお思いなのなら、思い上がりも甚だしい、と思うんだよね。それに企業名のチームと試合してくれるのか、という問題がある。日本でならともかくね。
そうすれば、トヨタ・キヤノンも参入なんて言うんだけど、そのトーナメントだけにそれだけのお金を投入するのか、という問題もある訳で。トヨタは最近、テキサス・アリーナのネーミングライツを購入しました。費用は30年で320億円(China Daily)。それもYao Mingがいるため、中国をターゲットして支払っているわけで。グランパスでさえ、活躍が足りないと、納会で支援の打ち切りに(実際に行うかどうかは別として)何度も言及しているんだけど、そういうトーナメントを行えたからと言って、簡単に参入するのだろうかなぁ。それはこの国の野球というスポーツ自体の関心と、それを支援する企業に対しての見返りがあればこそ。トヨタは多分、ドメスティックには金を払わないんじゃないかな。
ソフトバンクについては大きな企業で確かに年商も5000億あるけど、前期決算では1000億の赤字決算。有利子負債も増え、6000億弱あるけど、総資産は1兆4000億あるんだよね。2003→2004では有利子負債増より資産増が3000億位多い。ということは、意図的にM&Aを繰り返して、決算上赤字すれば、国税・地方税を含む50%弱の法人税を支払わなくて済む訳で。資産も土地が少ないと思われるので、土地所有税も回避。あまつさえ、ヤフーBBのように、モデムの所有権をタックスヘブンのケイマン諸島にあるペーパー会社に移転して、リース料で利益が出れば非課税・赤字が出れば損失計上、という租税回避行動を行っているわけ。ついでに、短期のY!BBの収益改善とね。株主対策で。
つまり、国民の義務である納税回避行動には著しく長けた会社と言えるのだろうね。そういう会社が、社会からの謗りを受ける対価として、球団に金を出す。多分1,000億位は毎年収めなきゃいけない筈の費用が、100億位で回避できるのだから、「安い買い物」なのだろうかなぁ。
ある意味、国賊的行為を行っているのに、そういうことで目くらましをする。そして善悪の判断が自分の利益だから、ヤフーBBの会員に、総務省に携帯電話の電波枠の自由化で圧力をかけるようにメールを流したりする。で、携帯電話事業をはじめたら、その設備投資を理由に、赤字決算を行い、租税回避を行う。用意周到じゃないですか…。(Y!BB退会の理由の一つにこれもあるのです)2004年9月期の決算発表で、単期黒字を発表していますが、法人税法上赤字は5年間繰り越せますしね。
まあ、株式を買うなら、妥当かも知れませんけどね。Y!BBの個人情報漏洩でも、解約率単月で1%前後に対し、「軽微な影響しかなかった」と言い張ってる訳ですから。実際、1.5%くらいにしかならなかった訳で。消費者もおとなしいですよね。郵便振替500円分も、半分が換金されず、それを会計に組み入れちゃったでしょ?500円の為に、君らは郵便局へ出向きなさい、という横柄な対応でしたね、あれも。
それでも、皆さんは、この人の言うことを素直に信じますか?
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「孫さん、何する気?」に4件のコメントがあります
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今日の報知(web版)で「孫・渡辺会談」の記事を見ましたが…
滅茶苦茶なご意見ばかりでちょっと笑ってしまいました。
どこまでセリグさんが付き合ってくれますかね。
>rossoneroさん
これが原因で、日米野球が終了することのないように希望します。
まあ、でも、今年のような中途半端なメンバーでは、やらん方がましという気もします。
>日米野球
真剣勝負の意味合いがありませんしねぇ。
選手同士は否定するでしょうが、実際懸かっているものは賞金だけですし。
日本のファンと選手に対してのMLB日本紹介ツアーという感じがします。
どちらにしても、MLBが日本の球界に求めるモノは金と人だけなわけで、
「名誉」「栄誉」の部分で惹きつけられないわけですよね。
それを組織と市場を大きくしレベルを上げることで"勝ち取る"ことが、
日本球界の50年来の目標であり使命であるべきはずだった…と思ってます。
実際は内輪の利権争いの道具にされ、現在は植民地化状態。
そこでさらに金の力でどうしようって言うんでしょうか。
>rossoneroさん
実際には3,4チームがMLBに加盟出来れば…っていう腹かも知れませんよ(?)。
まあ、目的が違うところにあるでしょうね。錬金術師ですから。彼は。
それが社会正義と一にするものかどうかは知りませんけど。