名古屋の白川公園の「ホーム」レスの方々が建てたテントが強制代執行で撤去されたのが昨日。今日は名古屋市役所で17時まで庁舎の入り口前で押し問答。メディアは人権問題に振れた報道をしていますけども、本当に微妙な問題をはらんでいます。

名古屋市は実際にプレハブのシェルターを建てたものの、200人が収容できるところに70人程度しか入らないそう。大阪城付近でもそうだけども、シェルターというのは緊急避難的要因が強く、大阪のケースでは3年限定。で、入らない人の理由はおざなりの雇用促進と、反対派の方は言うけど、実際にはテントを撤去されるのがイヤ…要するに「タダで住む」既得権益を守ること。でも住所も電話もなしに、まともに仕事に就けないのも世の常人の常。ホームを持つホームレスの方は、もちろん「家」には帰りたいのだろうけど、実際行政に何を世話しろというのだろうか。それに、下のコラムを読む限り、公共の場所を私的に利用して、他に人が入ってこなくしている事実は無視しているのも事実だろうと思う。それにアメリカのホームレスは、本当に家が無い。

その一方で本質的な雇用対策を行政が行えていないのも事実。でもその「上」の層の雇用も守れていないのも事実。極論を言えば、The Big Issueのように、彼らに手売りをさせて、その収益を与えることにより、家に住めるようにするプログラムとは、思想も含めて異なる。

それにこの名古屋の問題は、どうも本質を離れてしまったらしい。今日の騒動では後ろに左系の労組の旗が揺れていたことが、朝日で確認できた。自分たちの政治活動の実態を作りたい人たちに遊ばれ始めているのだろう。

どんどん本質から離れていく。国会の初日の議論のようだ。与党は議会を軽んじ、野党は議論を軽んじるように。そして彼らは、過剰に権利を要求し、どんどん市民からも相手にされなくなるかも知れない。それが何を招くのか、という気がしてしまう。

何が大事がを感じられない人が多くなり、何をしなければいけないのかが、何をしてくれるのかにすり替えられる。そして次第に本質と違うところで語られていく。そして弱きはくじかれていく。

今の日本の構造そのものかも知れない。

Link - 環境色彩研究所代表・出村洋二さん 白川公園(名古屋)の青テント

投稿者 wolfy