中村七之助さん:”21 means 21”

By | 2005/02/06

この国というのは、どこまでおかしいのか、と思わせる中村七之助さんの公務執行妨害での一時逮捕を巡る問題。当初報道では「タクシー代8.000円を払わず、交番で警官を殴った」という一面のみが取り上げられ、何様か知らないけど、記者が「親の責任」を追求する…。

でもちょっと考えれば、公僕的な側面は否定はできないけども、彼は成人しているし、親の責任を追及してどうするんだろう?酒の責任を本人でなく親に追求するというのは本質ではないんじゃないか?と思うのだけど。

しかもTBS「ブロードキャスター」では、経緯を類推するに、深夜3;30にタクシーに乗った距離が「2,800円」程度であり、逮捕された6時過ぎという時間を考慮すれば、2時間程度泥酔のため、車内で寝ていた経緯があることが予測されることが考えられると指摘。それが事実であれば、こういう流れは容易に考え得る訳で。

・本来、3千円弱の経路で8千円を請求され、ボラれたと勘違いして「払わない」と言う。
・本人は酔って寝ていたが、泥酔のため時間感覚がずれていた。
・交番に連れ込まれたところで、冷静になり、事態が部分的に理解できるようになる。
・どうも自分は寝てしまったようで、外も白んでくる時間。
・襲名関係の帰りにこのような事になれば、親に迷惑をかけると逃走。

それは殴ったことは悪いけども、過剰な責任感が招いたことでもあるだろうし。でも、飲まれた責任というのは、本人にあるのみじゃないのかな。アメリカではCoorsが”21 means 21”というキャンペーンを貼っていますけど、それは自分への飲むものの責任を含む言葉でも有る訳で、そことはやはり自己責任の意味が違うのかと思わざるを得ない訳です。

以前のインタビューでも、親にかかる責任を口にしていただけに、逆に作用した可能性はむしろ強いと思うのだけど、それを「親の責任」とののしるような芸能レポーター風情に何がわかるというんだろうか、と感じます。

森昌子さんのことでもそうで、更年期障害で精神的に来ている人に、歩けない状況で遮ってコメントを求めることが、病状を悪化させる可能性が高いってことも判らないようで。

本当におかしいなあと思うんですよね。

[AD]