ついぞやもこういうケースがあったんですけど、具体的に書くと守秘義務に抵触しますので、一般的なこととして記載します。
ある会社が、業務を他の会社に委託した場合、成功すれば、普通に終わることができます。しかしながら、業務内容を不正確に伝えたりした場合、その結果、業務量が多くなり、想定見積もりを超える場合がありますよね。この場合、うまく行ったとしても、トラブルになるケースがあります。無論いい結果が出なかった場合は、問題を「作られて」しまうことすらありますよね。
要するに、ここでこういう問題があったから、この件を除外して検討せざるを得ないということにすれば、公式にクレームを発生させることが出来たりします。もちろん、それが分かった時点ではなくて、通常は最終段階でバックトラックしてクレームが発生するということですね。
でも実際に被委託者は、通常、委託者に対して業務報告をタイムリーに行うことが求められることになっており、それを看過した責任は、委託者は取らなくていいということで。
そうすると、アウトソースは固定費用の削減以外に、責任者の責任逃れの為に存在することにもなってしまう訳ですよ。そこから、アウトソースはその会社の問題を隠してしまう可能性もある事になります。その途中の管理責任を被委託者が委託者に追求することなんて出来る訳はないですからね。
そもそも、アウトソース、と言う考え方に問題があるとの指摘もあります。人によっては "contracting-out" (外注とか、契約による導出、と言えばいいんでしょうか)と分けて考えるべきで、実際には "contracting-out" の関係にならなきゃいけない、というアドバイザーの方なんかもいらっしゃいます。
でも contractの考え方自体が、USの考え方で、日本はあくまでも「お客様」。そうなると事情はかなり異なってきます。要するに見方を変えれば「優越的地位の濫用」もまかり通っている環境。
しかし、そう言う問題には、公取委もなかなか手を出してくれる訳ではなくて、公的資金投入同様、公正な取引という点でも弱者はなかなか救済されないようです。
「アウトソースは責任逃れのため?」に2件のコメントがあります
コメントは受け付けていません。
ていのいい下請け構造ですやね。
時間単価の安い労働力を使うことで、利鞘は稼げるが、リスクも高い…発注元も「安かろう、悪かろう」って時代なのをなんで理解しないかな、みたいな事も思いつつ…
でも、仕事なしよりは赤字が出ても仕事あった方がましなので、無理して仕事を取ろうとして…叩きあい…
こんな状況ではいいものが出来てくるわけもなく…sigh…
うちの業界では実は2003年初旬までは、被受託者の市場でした。しかし今は依頼側の市場です。業界は大きくなって、参入企業も規模も大きくなると、このような状況になります。
また、日本企業(外資含む)の体質、責任の社内存在の否定、と言う問題にぶつかります。集団指導体制による責任回避。どこかで聞いた問題ですね。70~60年ほど前に。