ここ数日の国会討論を聞いていると、聞く野党も聞き方があるだろうにとは思う。そして質問に婉曲にしか答えない「この国を変える」と言っていた小泉さんにも少々呆れ気味。

靖国についての考え方も直接答えないのは「自分を語っていない」からでポリシーが実際にはないのかと思うし、それなら「何故千鳥ヶ淵じゃだめか」を野党も追及しないとね。靖国が陸海軍の統括下にあった「神社」なのは事実だし、それをよりどころにしている「宗教法人」だし。A級戦犯合祀や政教分離(→これもどこも言わなくなったのが不思議)という問題以上に、軍の統括下にあったものが、分解も改組もせず、のうのうといて、それを政治的に拠り所とする人がいるから、靖国には小生は微妙な感情を持ってしまうのだけども。

郵政改革も現状のままでもいいといいながら、法律を通すことが「政治家の我慢だ」といつからこの国は「民主集中」になったのか、本当に疑問に思う誠実さの無さ。

ねえ、戦中最後の首相って、小泉さんご存じですよね。
鈴木貫太郎さんですよね。確かに軍部出身とは言え、彼は誠実で、微妙な時期であるのに、彼、就任のとき、こんな談話を語ったそうです。

「本日、私に大命が降下致しましてた以上、私は、私の最後の御奉公と考えますると同時に、まず私が一億国民諸君のまっ先に立って国民諸君は私の屍を踏み越えて、国運の打開に邁進されることを確信致しまして、謹んで拝受致したのであります」

まず軍部出身者ではなければ、このような談話は言えない時期でもあったであろう、敗戦を確信した様な談話。そして自らの屍を踏み越えよと。さらには、ルーズベルト大統領が亡くなった際、敵国の大統領でありながら、同盟通信を通じ丁重な弔意を示す度量の深さ、礼儀正しさ。

小泉さん、あなたにこれくらいの信念と、そこからくるコメントがあれば、もっとこの国は良くなるんでしょうけどね。

どっちもないと思いますけど。

投稿者 wolfy

“小泉さん、鈴木貫太郎さんを見習ったら?” に1件のフィードバックがあります
  1. 靖国問題にみられる2つの主張。

     今日の日経新聞2面の風見鶏に、靖国参拝の問題が特集されている。
    ネット上でさがしてみたのだが、upされていないようなので、まとめてみる。
    以下、日経新聞風見鶏を要約。
     靖国問題を日中関係の観点からみた場合、2つの意見がある。
     参拝をやめるべきとする論者は、それを日中関係の棘(とげ)と考える。
    棘を抜けば、両国関係は改善すると期待する。
     やめるべきでないとする論者は、参拝を中国が送り続ける波の防波堤
    と考える。譲れば台湾、尖閣、ガス田、歴史教科書と次々に譲歩をせまられ
    ると心…

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