郵政民営化で、毎日によると、株式を売却して、7~8兆円の利益を国が得るという試算がありますが、資産額が3兆ドル(350兆円)もある郵政の貯金・簡保事業を考えた時に、この利益額が適切なものなのかなあと思った次第。
JPモルガン・チェース(US2位;当時、以下同じ)が2003年にバンクワン(US6位)買収をしたときの価格がいくらだったのかと調べれば、$580億(6兆2千億円)。そして、バンクワンの資産額は…ここによると…$2,900億(30兆円強)。
350兆/8兆=約44、30兆/6兆2千億=約5。 9:1?。
郵便事業の60兆円の資産を含めて総資産は400兆円…。
これが8兆円で手に入る。
貯金で、東京三菱-UFJ、三井住友、みずほ(1~3位)の合算額と同じ、保険で、ニッセイ、第一、住友、明治安田(1~4位)の合算額と同じ。この混同体を8兆円で売却する政府計画。
いつから郵政株って「ジャンクボンド」になったんでしょうかね。>政府諸氏
政府が売却益の一部を運営費として残すから8兆円と言っても、国営を民営にするということは「国民の利益」を売却するということ。だから実際に国の収入になる分が実際の売却額じゃないですかねぇ。それに初年度の郵政公社が2兆3千億円の利益を出したというから、単純に法人税を課せば1兆円の国税収入を民営化せずとも得ることができるのに?
矛盾だらけ。
スケールメリットも含め、70から100兆円くらいで売却してもらわないと「割に合わない」。
しかも、大蔵は買収企業の「のれん代」の減損会計の「一時償却」(1年で償却する)を禁止する方向で、法規制上の「20年分割償却」とさせるといいます。海外ではそんなこと行われておらず、自由償却なので、海外企業の日本企業の買収はしやすいまま、日本企業の海外企業の買収は「法律に従った20年での分割償却」により、一旦買収すれば、20年に渡って企業会計を「固定」させ、見通しを難しくすることにより買収させにくく… どこまでこの国を経済的にも傀儡にしてしまうつもりなのかと。
少なくとも、憲法を借り物という輩は、USの要望に有ったとおりの郵政民営化を行うことも「借り物」と言っていただかかなくてはいけないと思いますね。
参考
refer – 森田実政治日誌 2005/7/14
ウォール街は“350兆円前景気”で沸き立っている (対日工作費として米国経済界が約5000億円を日本のマスコミに(無下線部編注))
編注:森田実さんが最近TVに出てこないのも関係あるのかも知れませんと。特に「めざまし」とかね。