今回の民主の都議選での「圧勝」(過半数を単独で超えないのは圧勝とは言わないと個人的には思う)について、争点をぼかしたのは問題だというメディアがある。国政にすり替えられたという声もある。
でも、2005年の衆院選はどうだったか。
「郵政民営化」「自民党をぶっ壊す」
そのキャッチーなフレーズだけの選挙じゃなかったか。
その責任をメディアは問わず、その郵政のみのキャッチで、3人の首相を選挙に依らず替えさせた。
ある意味羊頭狗肉であるとも言える。
ワンフレーズポリティクスの反動は、ワンフレーズポリティクスによってもたらされる。
それはそれほどこの国の政治に対する意識は劇的に変わりはしないので、必然的にそうなると思う。
自分たちのいる世界はそういう世界で、そういう次元。
それを少しでも変えたいとつらつら書いているけど、本当に訴えたい人達に届いているのかは疑問。
その人達はいわゆる「政治的な関心の薄い人達」だからこそ。
本質を語るのが怖いのか、メディアは些末なことのみを取り上げる。
景気対策の内容や、医療制度の問題も、本当にサイトでも積極的に見に行かないと取りに行けない。
本来はそういうところに議論内容について、ニュースではどういうところが論点になっているか取り上げないと意味がないにも関わらず、そうしているものは少ない。
そうだ、「もう一つの大政党」は選挙日程を決めたのに、政策要領もまとめてはいない。
また議員がばらばらの公約を掲げ、結果的に党の決定が変わったことに責任を取らず、選挙に臨むのだろうか。
大丈夫。カナダのような完全小選挙区ではないので、急に進歩保守党のように、政権与党から1桁議席に落ち込むことはないよ、って慰めてあげないと。
健全な与党と健全な野党が無ければ、本質的な議会は無い。
どちらも完全ではないからと批判するのは、現実的ではない。
その第一歩をようやくこの国が踏み出すかの分水嶺。
そこにそんな詭弁は不要だと思うのだけど。
医療制度問題といえば、12日総合で「西の大陸」国における、病床の沙汰も現金(診察予約のダフ行為)しだいという冒頭の提起は、郵貯の次に目される、この国の医療保険制度のブッシュ化という流れを先取りさせられたようでした。
でも、3行飛びつきケータイスキャンだと、最初から見ないか、格好の排他ネタとのみ捉え、やっぱり日本で良かったと自慰して終わりそうな切り口ではあります。
しかし今回の選挙数ヶ月前まで社会保障費総額抑制論が政府与党レベルで大目標だったのですから、医療保険も(今の自動車保険よろしく)任意で商品契約条件を各自勝ち取らねば、マスの保険会社は生き残ってもミクロの契約各人の人生は、(保険適用外が行財一体で操作されるだけで)よくある「自己責任」破滅です。というシナリオとて、この国における現実のものであるのです。ここで、また「変える」「壊す」に乗って、過程と真意を問わないまま、無自覚白紙委任するのかどうか。
そもそも「完全小選挙区ではない」がゆえの、連立与党側5%の踏み台が効く宗教組織票依存な訳ですし、9.11選挙ですら郵便局長側議員が一定数生き延びているのですから、現職の方々は自らの立法過程をこの機を活かして問えばよいわけです。
それすらせず、目の前の数合わせだけに狂騒して「自分が関わった法案・予算の一つも街宣で提示できない」候補ぐらいは、本当に地に塗れてもらわないと。
>Teruさん
あ、そのNHKの番組は見ました。
中国が共産主義で医療が…なんてことは実際にはない、ということを提示してくれていましたね。まあ、他にも明らかにおかしいことが中国の医療ではいろいろとあって、また医薬品の価格も高い(先発品は日本と対して変わらない)にもかかわらず、アジアでは真っ先に販売承認が下りる、その試験に倫理性があるのが疑わしい事象がある…なんてこともいっぱいいっぱいあるんですね。
ただ、中国政府は13億の平等があり得ないことを、実は知っていてそのような所為をしているように思います。ある意味日本より熾烈な身分社会(かつ「競争」社会)です。(カギカッコは公正な、という意味で疑義が深いことから付けています)
そして中国は外国に対して自らの国民を市場という名の生け贄にしている。けれども中国の歴史というのは特権階級が固定化すれば国が荒廃し、その度に力による革命が起きる…その予兆は既にある訳ですが、まだ東欧の「1960年代後半~70年代前半」のように見えますが、どんなものでしょうか。
そう言えば日経メディカルでの議論では、もはや抑制策を取りえない(消費税増税で補う)との現・与党側出席者の論調がありましたが、これで党内の方向性をある程度そろえることができるのでしょうか。少なくとも郵政解散時点の政策からの逆方向への方向転換ですから、選挙には適切な時期なのだろうと思います。個人的な見解は申し上げた通りですが。