今日の東京新聞。
怠けている連中に税金払う気なし 厚労相、『派遣村』で言及
2009年8月19日 朝刊
舛添要一厚生労働相は十八日午後、横浜市内の街頭演説で、昨年末から今年一月にかけて東京・日比谷公園に設けられた「年越し派遣村」に関し、「(当時)四千人分の求人票を持っていったが誰も応募しない。自民党が他の無責任な野党と違うのは、大事な税金を、働く能力があるのに怠けている連中に払う気はないところだ」と述べた。これに対し、派遣村実行委員だった関根秀一郎・派遣ユニオン書記長は本紙の取材に「求人として紹介されたのは確かだが、誰も応募しなかったというのは全くのでたらめ。たくさんの人が応募したが、断られたのがほとんどだ。舛添氏の発言は現場の実態が全く分かっておらず、あきれてものが言えない」と批判した。
これが事実がどうなのかはわからないけれど、少なくとも、現状の求人状況と、面接・採用状況をご存じないのは確かなようです。
35,40, 50歳の壁を越える度に、自分が持つ力と、人脈がよほど優れていないければ、次第に減っていく選択肢を。
こんなニュースと見比べると寒々とします。
朝日新聞
3世代で車上生活、祖父が変死 暴行容疑で孫逮捕 愛知
愛知県碧南市などで家族3世代で車上生活をしていた祖父に暴行を加えたとして、碧南署は19日、孫で住所不定、無職橋口健太容疑者(24)を暴行の疑いで逮捕したと発表した。「すぐにどこかに行ってしまい、言うことを聞かないので腹が立って殴った」と容疑を認めているという。祖父の利治さん(78)は18日夕、同市港本町の市緑地公園に止めた車内で苦しみ出し、死亡が確認された。
同署によると、橋口容疑者は17日午前2時ごろ、同県西尾市内を走行中の車内で後部座席に座り、助手席の利治さんの頭を右手で1回殴った疑いがある。18日夕、利治さんが車内で苦しみ出し、一緒に車上生活を送る橋口容疑者の父(49)が近くで釣りをしていた男性を通して119番通報した。利治さんの胸や腹に数カ所のあざが確認され、同署は傷害致死容疑などを視野に入れ、死因などを調べている。
同署によると、橋口容疑者が利治さんと父の3人で車上生活を始めたのは今年初めとみられる。昨年9月に父が会社を解雇され、3人で西尾市内の社宅から市内のアパートに引っ越し、利治さんの年金で生活していたが、家賃が支払えなくなったという。碧南市や西尾市、同県吉良町などの海岸沿いで車上生活を送っていたという。
一方、毎日新聞
岐路の夏:09衆院選 路上生活、票なき声 争点にもならず…
失業などで住まいを失い、自治体の選挙人名簿に登録されず「1票」を投じられない人々がいる。選挙と政治をどう見つめているのか。収入を得るため、街頭で雑誌「ビッグイシュー」を売り、自立を目指す人たちに聞いた。
東京・新宿を拠点にする越澤保幸さん(54)は約6年前に体調を崩して働けなくなり、アパートを追い出された。「死ねば楽になる」とも考えたが、ビッグイシューを売り始めて人の温かさを知った。買ってくれる人たちに「応援してます」と声をかけられる。障害のある人や、小さい子を連れた人もいる。政治にはそのぬくもりが感じられない。「弱者に光を当てる政治家に投票したいのに」。雑誌を掲げ、日々国道沿いに立つ。
JR御茶ノ水駅前で売っている男性(37)は昨年2月、寮付きの警備員の仕事を失った。今は新宿駅の地下街に寝泊まりするが、新聞だけは毎朝必ず買う。生活保護の申請を拒否され餓死した人の記事を目にすると、人ごととは思えない。この生活をして気づいたのは「路上生活者の問題を争点として取り上げた記事を読んだ記憶がない」こと。2年前の参院選は投票に行けたが、総選挙に意思を示せないのがもどかしい。
1票を取り戻した人もいる。JR渋谷駅前で販売する男性(62)は昨年末、アパートに入居した。不動産を持つ読者が敷金・礼金、保証人不要で貸してくれた。路上生活の時は選挙カーを見ても「関係ない」と深く考えないようにしていたが、7月の都議選で約10年ぶりに投票箱の前に立ち、胸が熱くなった。「国民の義務を果たした気がしてねえ」
ビッグイシューは有限会社ビッグイシュー日本(大阪市北区)が発行。時事問題から娯楽情報まで幅広い話題を取り上げている。定価300円のうち160円が販売した人の収入になる。全国12都道府県の路上生活者ら約150人が販売しており、03年9月の創刊から今年3月までの販売者の収入は計3億7900万円。
自分が持つ権利の意味、を今一度かみしめる必要がある、と思いませんか?
見事にあぶれてます(笑)