2009/9/1 産経の記事。

産経の見解。
標題:「民主党は、できない約束をした」 海外専門家の見方
海外の見解としての本文:政権交代が“日本買い”につながる可能性についても否定的な見方が支配的

実際の引用している海外アナリストの見解:
1.スイス・UBS:実質所得が増え、短期的に景気押し上げ効果をもたらす可能性があると認識している」と評価した。(ポジティブ)

2.NY大スターン経営大学院所長:民主党が実現できる範囲以上の約束をしたと指摘。「もし民主党が公約を十分に果たさず経済も低迷が続く場合、新政権の蜜月期は極めて短期間で終わる」(民主党が「公約を果たさず」「経済が低迷する場合」ネガティブ)

3.LGキャピタルマネジメント金融市場分析担当者「民主党の勝利が短期的にプラスの影響を与えると指摘する。”日本は再び海外投資家の注目の的になるかもしれない。…”」(ポジティブ

4.BNPパリバ為替ストラテジスト「民主党に大きな改革が可能との期待は強くなく、新政権がこれまでと違うのか不透明な点は多い」「日本再生への期待を背景とする楽観ムードが、相場を押し上げるとはみていない」(ニュートラル-押し下げるとも見ていない)

5.英スタンダード・チャータード銀行為替ストラテジスト「日本に対する投資家心理にはプラスだ。しかし、アジアやアジアの新興市場から流出した資金が日本に流入するわけではない」(限定的。ニュートラル

…という訳で、「できない約束をした」というのは5人の内1つの意見。政権交代だけが直接日本買いにつながるとしたのは2/5人。しかし、政策実行次第であるとしているのは5/5人。

つまり…前のエントリー「産経新聞が下野なう」を実行しているに過ぎないことを証明している。と言っても言い過ぎではないだろう、ってことですね。

投稿者 wolfy

“産経:羊頭狗肉。” に1件のフィードバックがあります
  1. 「ファシズムな日本人向けの選挙制を」今の、産経.jp.msnの都知事寄稿記事へのリンク「最新の話題」には、こういうキャッチが選ばれています。あの都知事が自国民を「ファッショ」と見なしたのか、という事で(内輪以外の)好奇を狙ったのでしょうか。

    実は、この都知事記事の最後のページでは「小選挙区制度というのは弊害が多すぎる」「結果の振幅が大きすぎ」「東京では国会議員の選挙区が区議会議員のそれよりも小さい」「比例代表というシステムは、選挙区を持たず日頃死に物狂いの努力もせず、その名声?だけで当選」などと、実は小選挙区制度設計の問題であり「中間選挙区に改良されるべき」「二大政党ではなしに、ドイツのように三つの政党が存在しその連立が三通りに行われるような態様が望ましい」などとも言及しています。

    それだけに、末尾の、都知事として「国民の一人一人が国家としての強い意志に自らの人生をゆだねられるような政治」への誘導の方が、実は奇異(少なくとも、都知事の望む3党政においては、1党のみならず全党がその線に揃うべきなのか)であり、つまり都知事(御用媒体)その他「強い意志」が(五輪招致とかを)決め、下々は従うのが良いのだという政治意思への誘導こそが、「下野なう」産経も欲した所なのでしょう。

    しかしながら、産経ふくめ選挙速報を実施しているメディアであれば、10-15%有意に一人区の得票率が変わればどうなるか、それこそ開票「前」に算出可能ですから、上記記事においても、本質は小選挙区「制度による民意劣化増幅」である点を指摘しなければ、報道足りえないでしょう。

    逆に「メディアの風」云々は、この小選挙区による「劣化増幅」作用無しには獲得議席数反転に至らないのではないか。
    この点、メディアほど「内情」を知らされずとも、比例区の得票率を当てはめてみるだけで、「民意が選択しているのは、実は「多党制」だった」「欠陥だらけの選挙制度によって、無理矢理、別の政党制に押し込んでしまった」と、五十嵐氏が指摘しています。
    http://igajin.blog.so-net.ne.jp/2009-09-06

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