本国会を前に。

By | 2010/01/14

まもなく通常国会が開会。
いろんな意味で重要になってくる措置の変更など、今国会での論戦は重要な意味を持ってくる。
ただ、一つ考えるのは、政治自体への関心をそらすような動きについて全く排除して考えるべきだということ。
この国の状況はまず本質が大事で、それ以外のことは臨時国会を本国会終了後に開いてでも後送りにすべき状況ではないかと。

まず、92兆円の予算。
史上最大と言っているが、実際には2度の補正予算で本年度の予算は105兆円にふくれあがっている。
無いと言っていた埋蔵金が出てきて、補填された謎もあるけれど、
実質12%の縮小予算で景気回復という難題にぶち当たっている状況でもある。
その配分の中身について真剣な議論をし、新年度の執行に当たって障害になるようなことがあればそれは政治の怠慢であり、議論のすり替えに過ぎない。

民主党には国民への予算に関する説明責任と合わせて、政治資金に関する国会を本国会終了後に集中審議することを提案する位の気持ちで、予算の実質について年度前の成立を目指して欲しい。

自民党については、政治資金の問題は重要な問題であるけれど、何の政策的な提言もせず、具体的な修正要求とその影響に関する試算の公表もせず、いたずらに審議実態を繰り延べする「弱者の兵器」を振りかざすことは止めてもらいたい。政権復帰を言うのであれば、まっとうな政策で議論をして貰いたい。上記民主党に挙げた提案のようなことを提示して、予算実質の審議に集中することが、政権復帰を目指すなら近道ではないかと思う。

いずれにせよ、いたずらに政策論議を回避することなく、民主党も呑むべき修正事項は取り入れ、パイは少ないにせよ最大公約数の予算成立を計って欲しい。それが不信感の払拭になる。少なくとも、’50-’70年代の国会はそういう議論と修正の場だったんじゃないかと思うのだけれども。

くれぐれも実質の審議をお願いしたい。
そして、本質ではないところに固執することは、誰を利するか判断して欲しい。
与党でも野党でも問題はあるだろう。
両方細々と批判して、その結果全てを批判することは、
既得権益のみを守ろうとするものと、それにつく官僚を利することになるということを。

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