金融情勢が悪くなっている中で、借り換えなどにも影響を与えかねないニュースがこっそり隠れていたりする。
日経に掲載されていた記事には、以前は年収の25%をローン支払い限度条件額として与信を与えていたのに、20%としている銀行が増えているとの記載。
じゃあ、この金額はどうして決定されているのか。
金利2%で3,000万円借りるから、月10万位なので、10万×12=120万円が年間支払額。
それが25%になる収入と言えば480万、20%なら600万。5%変わるだけで全然違う…
…訳では無くって、実際にはこの金利では計算されていないのです。
実際には金融機関によって違うけど、4%~3.5%で計算されています。
3,000万を35年、年利4%で返済すると計算すると、月の支払いはおおよそ13万3千円。
1年157万円になります。
この支払額が年収の25%となるには、628万円。20%となるには785万円となる訳です。
そう考えると結構難しくなっていることが分かります。
このところ、金利が逆に安くなっているので、借り換えで長期固定を考える方も増えているかとは思いますが、いぜ借り換えとなるとこれら条件でできない、ということも珍しくなくなっている、ということです。
ということで金融が収縮すると、
・ローンが組みにくくなり
・それにより住宅販売が減る
という当然のような効果も出てくる訳です。
だから減税、なんですけど、噂されている年間50万円×10年の控除を受けるためには5,000万円の借り入れが必要な訳で、その金額を借りることができるのは、年収の20%、金利4%の条件では、年収1,400万が必要。ただ年収が上がれば返済比率も上がりますので、25%としても1,050万円。
誰のために減税「枠」を拡大しようとしているのか、ってことですね。
#なお実際には3年前では、480万円以下が25%、600万以下が30%、800万円以下が35%、それ以上は40%などとしていた記憶がありますので、実際の与信の制限額はもう少し上かも知れません。しかし、これら算定基準の年収額は「控除込」ですので、実際の支払の割合ではありません。