今回の選挙戦の争点のひとつになっている消費税だけど、
民主党が「議論を始めたい」「衆院選後にあげるならあげる」と言っているのが、
何故かもう消費税を上げるという前提の議論になっていて
そこを誰も指摘しないという気持ちの悪い事態になっている。
増税が必要かどうか、という問題はあるけれど、
2010年予算は92兆円、収入に占める国債発行額は44兆円、償還費用は21兆円だったかな。
赤字比率が実質的に25%をしめる(44-21=23兆円)という予算で、
これを考えた時に、例えば「4%成長をすればプライマリーバランスは黒字になる」と言う団体もあるけれど、
4%成長にはわずかなインフレは不可避で、その10年の間、福祉水準は物価水準が上がっても固定される、ということだ。
それを理解していて支持しているなら良いけれど、10年間1.2%の物価上昇なら、10年後15~20%実質的に福祉の支給は「実質低下する」ということは指摘せざるを得ないだろうとも思う。
そんな発言の文脈を無視した表面的な議論が続く状況に
この国の未来を憂う。