好調企業に学ぶ、ということの意味を考えなければならないと思う。特に「ローコスト」企業の場合それが顕著だ。
 
「ユニクロ」が好調の時はもてはやしたメディアが、今奮闘する企業として取り上げているのが典型だ。
 
アメリカでも航空産業で、サウスウエストやジェットブルーという企業を取り上げる場合はそうだ。
 
好調時というのは社員にもモチベーションがある。サウスウエストは典型だ。ジェットブルーは機内サービスで衛星放送が個人TVで見ることができたり、革張りの座席だったりする(座席の耐久性が結果的に良いからだという)。しかも低価格である。
 
低価格は何から支えられるかと言えば、「原価の低コスト」である。実際サウスウエストの賃金は、9-11以前のメジャー会社の1/2。サービスが固定してしまった航空サービスでは「陳腐化すればあとは価格競争」の典型になってしまっただけのことである。サウスウエストが「乗り継ぎ」を是とするメジャーへの大衆の反乱、という声もあるが、それは「結果を見て物を言っている」だけである。過去パンナムはそれでユナイテッドに太平洋路線を売却した後、倒産した。結果としてユナイテッドが(日本で言えば)再生法適用されたのは、時代が進んだ(?)のについて行けなかっただけなのだ。
 
でも、低コストは高効率なしに成立しない。それが成立しなくなる契機がもし起こったら?
 
その産業がどうなってしまうのか、ということにはアナリストの方は気付かないらしい。

投稿者 wolfy