ジェネリックといいますか、いわゆる特許切れの「ゾロ品」というのはどういうものでしょうか。ジェネリック品製造メーカーはこう言います。

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特許が切れれば、その有効成分や製法等は共有の財産になり、ジェネリック医薬品メーカーから同じ成分、同じ効き目の医薬品をより安価で国民に提供できるようになります。
 
また、新薬の特許期間が満了するまでには、発売されてから長期間を経ていますので、その期間中の多くの使用実績や安全性の定期報告等により、その薬は発売されてまもない新薬と比べて効き目や安全性が十分確認されたものといえます。つまり特許が切れてジェネリック医薬品が製造販売可能になる薬の成分は、既に有効性と安全性が確認されたものなのです。
 
 このように、ジェネリック医薬品とは、新薬の特許期間が満了し、有効性と安全性が確かめられたのちに売り出される医薬品であるといえます。
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本当でしょうか。
実際有効なジェネリック品は多くあります。しかし、実際にはこれら薬剤のうち、製造承認時に必要なのはこういう事項のみです。

・加速試験(包装をして高温度、高湿度で一定期間見る)
・生物学的同等性(生物学的利用率を見る。80~125%)
・(必要に応じて)長期保存試験(包装有りで2年などの長期高温中湿度などで見る)

つまり包装を取っての「苛酷試験」は行わない、最高血中濃度到達時間などは見ない、また添加物などについては問題視しない、などの点が問題として出てきます。

要するに先に記載した「一包化」のために、包装から出して60日投薬なんかされた場合、特に夏などで同一効果が期待できるか、という点については、あまり考慮されていない、とも考えられるわけです。

そこで、こういうCD-ROMも発売されました。その名も「ジェネリック君」。神戸市医師会が作成したというのも面白く、そのため後発品の、その会社の商品特有の予測される有害事象なども創造できるように、添加物の情報も収録されています。もちろん最高血中濃度に始まる製剤学的特徴も。

薬に携わるお仕事をされている方は検討されてもいいんじゃないかな、と思います。

ちなみにこの「医薬経済社」のサイトは「記者舞台裏」のページが面白いですよ。

投稿者 wolfy

「ジェネリック医薬品、本当に安全?」に2件のコメントがあります
  1. 演劇の世界、結構この特許切れ薬の新薬テストのバイトをやられてる方が多かったです。健康診断でお金もらえて、数日間閉じこもって(他にすることもないので脚本書きに集中できるそーな)お金がもらえる、ってことで…演劇人は一部のTV出演してる人とかトップの人を除くと極貧なので^^

    しかし、色々問題もあるもんなんですねぇ、こんな事情は知りませんでした^^

  2. かならずしも1錠飲んだ時の、利用率は見ても、溶け出す速度が違ったりというのはあまり重視されない、ということですね。でも一部ジェネリックメーカーは、先発品より良いと思われるようなものを出していることも確かです。
    ただ、某大手薬品チェーン(小売)の次長さんに聞いたことないゾロ品で、取り寄せたらマーブル模様だったという信じられない話もあります。まあ、こういうのは再審査ではねられるんでしょうけどね。、

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