スペインの列車テロで、結果的に総選挙の結果が変わり、スペインはイラクからの撤兵を行う方向になった。しかし、どうもこれを「テロ」の目的が「撤兵」だから、撤兵はテロに屈したことになる、という議論が出てきているようです。
ちょっと待った。
「イラク派兵の是非」と「テロ」は別問題じゃないの?
US(この場合は共和党の保守派)は、「9-11」以前にイラク攻撃を既に打診して、当時のクリントン政権に拒絶されていることが明らかになっています。そして「9-11」を口実に、アフガンからイラクに戦端を広げます。
「テロ」が起こっている口実としては、イスラム社会としては、USとイスラエルとの関係によるところが大きく、それによりアラブに介入している、という背景があります。それのほかにもちろん石油利権もありますが。
それをどう考えて、「テロ」と「イラク撤兵」を同義に考えるのか。US介入に参加した国は、このような行為をした「US」と同じに見る、ということから発生しているもので、「US」の介入が正当だったかどうか、という点を無視し、これら前段階の問題を無視して、即「テロに屈する」=「イラクから撤兵する」というのは如何なものかと思います。
また、実はスペインの総選挙に与えた影響としては、当時与党がこの事件を「バスク」と関連付けたことに、非難が集まったことによるものです。これも誤解してはいけません。
まさかCIAの自作自演ではないと思いますけどね。(それくらいの良心はあるでしょう…ね、わかんないけど)
「「テロ」の是非と「イラク」の是非は分けて考えるべきだ。」に6件のコメントがあります
コメントは受け付けていません。
分かりやすい構図を求めてますからねぇ、正義の味方とか、悪のテロリストとか。で悪側にたって考えてみようとはせず、ただ悪は悪で終ってる、解決するものも解決しようがないわけで、、、うまいこと人心掌握してるなぁとか思いつつ
この場合の問題点は、スペイン政府の勇み足があったとはいえ、『テロを境に世論が逆転し、選挙の結果に影響を与えた』点にあると思います。 テロに対しては、屈することより、屈したと見られることが重大です(テロを誘発してしまうため)。 その点で、スペインの例は、『屈したと見られる』危険性をはらんでいるものだと思います。
個人的な意見ですが、それを屈したと言ってしまえば、テロと言う行為自体が成功することが、「テロの成功」な訳でもあるんですよね。あくまでも行為自体が犯罪であると考えなきゃならない。
メディアがこの辺りを慎重に捉えることが重要なんですが、それをなんでだか逆手に取ってるような気もします。また、一部左寄りなメディアは、「だから派兵は…」という論議になる。これもちがうんですよね…。
まず、『テロを境に世論が逆転し、選挙の結果に影響を与えた』あたりに疑問を感じてたり。
日本共産党ソースなんで(笑)、他のソースを当たる必要もありますが…
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik2/2003-12-26/06_01.html
「スペインでは戦争反対の世論が80、90%にも達します。」というのがあります。他のニュースにも触れられてる所はあるようですが。
んで、立ち返って、本当に現在の世論はどーだったの?政府が(もしくはマスコミが)隠してあおってただけであり、テロとは関係なく政権転覆は起こっていたのではないか?と感じるのですが…
つまり、「テロ行為」と「必然の結末」を結びつけて報道することにより、「テロ行為」→「必然の結末」というなかったかもしれない結びつき(もちろんあったかもなのですが)を作りこんでしまおうとするかのような所に危惧を感じます。本当に「テロ行為」で世論は変わったのかどうか、スペインの人たちの本音(報道の主観はいりません)がどーなのかは聞いてみたいところではあります。でも…スペイン語…読めないんだよなぁ…誰かスペイン在住とかで日本語(か少なくとも英語)でBlog書いてる人を見つけないとなぁ…
金曜出張で、ちゃんとした反応ができなかった事を残念に思いつつ…もう旬すぎちゃったかなー
スペイン、「テロ」と「選挙結果」について
trackback – own : [「テロ」の是非と「イラク」の是非は分けて考えるべきだ。]
Hiyohiyoさんが元発言のコメントに記載されているので、ここで追記しましょう。スペインニュー…