下のTB元にTBを付けた中で「奇特」な方のご意見では「無条件降伏」すら無かったようです。ポツダム宣言という条件を受諾したのであるから、というのがその根拠。
ところが十三条(正確に項目として「十三」)にはこう書いております。
吾等ハ日本國政府ガ直ニ全日本國軍隊ノ無條件降伏ヲ宣言シ且右行動ニ於ケル同政府ニ對ノ誠意ニ付適當且充分ナル保障ヲ提供センコトヲ同政府ニ對シ要求ス右以外ノ日本國ノ選択ハ迅速且完全ナル壊滅アルノミトス
ということで無条件降伏を要求する「宣言」に対してそれに応えて「無条件降伏した」というのが経緯です。またこれを仮に有条件として国際条約に準ずる扱いにするのであれば、彼らが最も嫌う東京裁判・戦犯処理を認めなければいけないというトートロジーに陥るのです。
十 吾等ハ日本人ヲ民族トシテ奴隷化セントシ又ハ國民トシテ滅亡セシメントスルノ意圖ヲ有スルモノニ非ザルモ吾等ノ俘虜ヲ虐待セル者ヲ含ム一切ノ戰爭犯罪人ニ對シテハ嚴重ナル処罰ヲ加ヘラルベシ日本國政府ハ日本國國民ノ間ニ於ケル民主主義的傾向ノ復活強化ニ對スル一切ノ障礙ヲ除去スベシ言論、宗教及思想ノ自由竝ニ基本的人権ノ尊重ハ確立セラルベシ
ところがこの国の特定の人たちは厳重なる処罰がおかしいと言う訳です。それこそ協定違反ですよね。面白いことを言う人もいるものです。
TB – own 沖縄の「集団自決」も無かったと言い張る集団。
# 8/5 11:15 追記
面白いことに、TBを打たれた方が当方のコメントとTBを削除されました。
そちらから打たれたTBの削除依頼もないのにです。
それに主義主張を交わすのであれば、反対意見を封殺するというのはいかがなものかと思います。
拠って再TBを打ちます。
「無条件降伏ではなかったと言い張る集団。」に2件のコメントがあります
コメントは受け付けていません。
自分たちの願望に基づく理解なのでしょうけど。
ポツダム宣言原文で、
http://www.geocities.jp/sybrma/21potsdamdeclaration
戦犯処罰につき受動態で書いて主語を直近で一見明示していないのは、
単なる各国の意思を越えた普遍性があるという意味を込めた、
権威付けの狙いがあるのでしょう。
しかし、その辺の「大義名分」は割り引いて考えましても、
日本が主体としてする事は「Japan,Japanese」といった主語にしている事および、
ポツダム宣言中のWe(一見、形式的な主語)は英米中を指すと、わざわざ1条で触れた上で、
5条で我々(We)は以下の要求をする(さらに、逸らすことも対案も遅延も認めない)、
と列挙された中の1つに10条がある事を考えれば、
勝者による裁きをポツダム宣言が要求している事は明らかでしょう。
つい最近TV東京であった終戦の決断に至るドキュメンタリードラマがありましたが、そこでは無条件降伏を意味することを、日本の首脳陣が理解していたことが如実に描かれておりました。引用文献上の問題もあるのでしょうが、史実を考えますと、間違いなく理解していたのでしょうし、玉音放送とその強奪を狙った「陸軍のクーデター」はじゃあなんだったんだ、ということでしょう。
しかし、その際のポツダム宣言の理解について外務省と陸軍で翻訳上で言葉遊びをしていた(陸軍が有意に悪い意味に捉えていた…さすが事変という言葉遊びを延々し他だけのことはある)ことを思い起こすと、軍というのが国でなく、組織を守ることに汲々としていた様子が手にとるようにわかります。
そして、今もそれがこの国の組織にはつきものだということも。