実家の庭に、猫が住み着いている。
犬がいなくなってから、両親がえさをやるので、住み着いてしまったようだ。
そんな猫に子供ができた。
5匹産まれたそうだが、2匹はかわいそうなことになって、今は3匹。
手のひらにのるような猫だ。
そんなうちの1匹がまた、風邪を引いたかのような症状を示していて、
鼻水、目やにが出ているという。
通常、ネコのこのような症状はヘルペスウイルスによるものが多く、
そうなると抗生剤などで治るものではない。
薬一つにしても、自分の常備薬のアセトアミノフェンは、ネコには代謝酵素がないため、与える訳にもいかない。
離乳はしているとは言え、あまり楽観的な状況ではない。
そんな子猫が、初めてちび(小)になついたという。
親が呼べばそちらに行くとは言え、かわいそうなので、なんとかならないかという。
当家はアレルギーもあるし、ちびどもが片付けができないので、猫を飼うわけにはいかず、
嫁の実家に聞いてみても、飼える状況ではないという。
ちび(小)は泣いた。
でも、ちび(小)は、ぬいぐるみを家に連れて帰っても、片付けができない。
それは生き物に行うことは許されない。
また全ての命に人は関与することは出来ない。
自分の範囲しか関与することしかできない。
かわいそうだけど、自分の出来る範囲以上のことはできないのだ。
もし子猫が次に来たときまで生きておれなければ、多分それはその猫の寿命なのだろうと。
できることはしたし、あとは祈ってあげることしかできない。
それを就学前のちびに説明する。
人はできることには一生懸命やらないといけない。
でも出来ないこともある。
ちびは大泣きをした。
けれども、冷たく、厳しい、事実でもある。
それを理解してくれただろうか。
自分が何でも出来ることを増やしていかないといけないことを理解してくれただろうか。
また、いつもどうりふざけて起きてくると思うけれども。