政府は将来についても50%以上の所得代替率の堅持を訴求しているけれど、経済協力開発機構の提示したデータは残酷なもの。
47news - 共同通信
年金比率、日本は2番目の低さ 退職後に落差、OECD調査経済協力開発機構(OECD)は23日、加盟30カ国の年金制度に関する報告書を発表した。それによると、日本は退職前の現役時所得に占める公的年金の受給額の比率が下から2番目の低さで、現役時代と退職後の「落差」が浮き彫りになった。
また、65歳以上の人口のうち、貧困基準(所得分布の中央値の2分の1未満)で暮らす人々の割合が22%と、OECD平均の13・3%を上回った。
この結果、日本の高齢者はほかの加盟国よりも定年後の就労収入に対する依存度が高く、高齢者世帯の総収入に占める割合が44%に達した。OECD平均は20%。
現役時所得に占める公的年金の割合を加盟国間で比べると、日本は平均賃金の所得層の場合で33・9%と英国(30・8%)に次いで低かった。平均賃金の半分の低所得者層でみても、47%とドイツに次いで低く、OECD平均(72%)を大きく下回った。
日本は同一人物の現役時代の所得と公的年金の受給額を比べるのではなく、現役世代の収入と退職者の公的年金の受給額を比較している。このため、厚生労働省年金局はOECDとは比較のベースが異なると指摘。
その上で、日本は無職の人まで含めたOECD加盟国でも例のない「皆年金制度」のため「一定以上の収入がある人々を加入対象とする国と比べ、順位が低くなりがちだ」としている。
なら、何故「低所得者層」でも低いと結果が出るのだろう?
皆年金だから違うというけれど、じゃあ失業手当がこんな薄い国というのはいわゆる先進国では他にあるだろうか。
机上の数値合わせに終始する当局の姿勢を疑う。
OECDの公的年金所得代替率に関する留意点
日本の年金水準、G7では6番目 OECDまとめ (NIKKEI-NET) 【パリ=野見山祐史】日本の公的年金の支給水準は現役時代の所得の3割強にとどまり、先進主要7カ国(G7)では英国に次いで低いこと…
TBに対応してコメントします。
ちなみにこの記事には出ていませんが、
・高所得者層でも低いという事実。
は東京新聞系では記事になっています。
それ以外に
・現時点では低福祉低負担だという指摘は適切だと思うが、現実に若年層は「中負担・低福祉」になる(支給率が上がる訳ではない)。
・そもそも生活保護より低い年金は如何なものか。
という点には、当該TBは答えていません。
ことしの「労働経済白書」報道(厚労省広報)がありました。
行政統計で言うところの、
「非正規」
(キヤノン・パナクラスだと、既に2年11ヶ月限定”正規”等が有る)は、
20代と50代の年収が1万円差という数字が示された
(小泉全盛期なら、果たして公言されたか。)事は、意味があるでしょう。
しかし、少子化対策担当大臣(新行政負担)まで設けていながら、
これだけ個人に貯め
(子持ちとは、個人経済的には20年単位の経済運営となろう)を持たせない、
企業経営と行政運営(”低負担”低福祉)における
「絞れば絞る程」ふりにまで、果たして選挙までに目が向けられるのか。
今の内閣が打ったWebCMが「2/75」だったのは、
(ほぼ全ての予算は、政財官界で、既に行き先が決まっておりますという)
寓意では無いだろうなと。