とある人の話。
うちのちびの友達の家族の話。

新学期になって、不登校であることに気付いた。
家に行って聞いてみると、どうもその子は片親なのだけど、その人が交通事故に遭ったので、収入が途絶え、備品費などが払えず、不登校になったのだという。

その親御さんから突然、お金を貸して欲しいとせがまれた。
聞いてみると、一日に1食しか食べていないという。
お金はこどもの人間関係を壊すから断った上で、問題解決するために介入することにした。
そして、定期的にしばらくの間、食料を提供することにした。

保険会社に連絡をしたところ、その方は事故の示談を急いでして欲しいと迫っているという。
足首を骨折し、障害があるのに、おかしいと思った。
50万どうしても必要だと。

さらに調べてみると、非常に大きい金額の借入があることがわかった。
生活保護も、実は需給していたという。
きっかけは、本当につまらない、生活設計のつまづきだった。あえて書かないが。

金額をリストアップして貰った結果、自己破産処理が良いだろうということで、法テラスへの橋渡しをした。
その通りの処理が適当という結果になり、処置を進めて貰うこととした。

借入の発端を聞いてみると、始めの借金は人の保証人だという。
それで寸詰まり、次々に借金を重ねたという。
聞いたことも無い会社ばかりから。

とりあえず、示談は延期してもらった。
障害が固定してからと。

それも一番大きい金額の借金は、友人名義で借入した、いわゆる「闇金」だった。
しかも聞いてみると変なのだ。
借用書もない。そういうところから本当に友人が借りてくれるのだろうか。
その通りだ。
破綻処理をするというと、「もうええわ、自分で払う」と連絡が無くなったという。
300万の借金で、そういうことがあるのだろうか?
多分「そういうこと」だろう。
それを友人を失いたくないと払い続ける人もいるのだ。

その中で定時制でも高校に通いたいというけど、働けない上の子がいた。
でもやる気が出ないで、ずっと寝ているという。

今度はそのちびの友達の上の子が、白血病になったという。
骨髄移植が可能か、家族の骨髄を検査することになったと、連絡を受けた。
救われるのは、生活保護を既に受けていた、ということだけである。
医療費の心配は、すくなくとも、あまりする必要はない。

こういうこともあるのだ、と思った。
何がきっかけでそうなるかは、わからないものだ。

一部の不正受給は取り締まってもらわなければいけないが、
人生にはこういうことも起こることがある。

それを判らない人が世の中には、本当に多い。

投稿者 wolfy