# 21:50 tbの為大幅追記

trackback – tumaさん [野党]

昨日の衆院での強行採決劇。イラク関連法案を強行採決。本会議での反対は加藤紘一、古賀誠氏、棄権は与党では福田康夫官房長官(議決権がない川口氏と一緒にうっかり議場を出たため)のみ。
 
ただ、いただけないのは、テロ防止特別委員会でのやりとり。責任問題について誰が負うかの質問に対して、返答の必要がないとの回答すらせず、何も答えない中での強行採決。それも審議2日というのはいかがなものでしょうか。

強行採決や遅延戦術などの低レベルの議決方法が成り立つ理由は、なんでもかんでも党議拘束をかけ、選挙区民の代表であるという意識が議員各自になく、何でも党第一に考える、代議制の本質を無視した政党・議員の双方の問題だと考えます。

時間の遅延を図る質問をする→党の数あわせで勝っているから強行採決→はじめから牛歩等の戦術→はじめから強行採決の悪循環になるんじゃないかと。

ただ、本当に初めから強行採決ありきってのは、初めてみたような気がしますし、それも2日で打ち切る審議すらまともに答えないってのは、文字通り議会民主制の完全な崩壊じゃないでしょうか。このために古賀議員問題をこのタイミングで出して来たのか、という気がするというのが私の正直な気持ちです。

また今回の「サマワ評議会の解散」問題が些末な問題かと言えば、政府は「サマワが評議会があり、安定しているために自衛隊を派遣しても安全だ」という大前提があったため派遣したとしており、その大前提自体が壊れることになるためです。もちろんそこから派生する責任問題は、「政府が責任を負う」と答えるべきで、ただ辞任などではなく、「選挙で判断していただく」と答えれば済む問題です。それすら答えない(第一次の責任すら取らないような発言をしている)事自体が問題な訳です。

もう一つ言えば、「イラクが混乱」と言いますが、はっきり言えば誰の為に混乱したのか。US/UKが踏み込んだ根拠も石油利権の為であることが実は明確になっている状況です。北朝鮮の問題もありましょうが、その利権に関与したいから自衛隊を送った、というのが本音です。実際日本は橋本首相が97年に行った為替問題で「US国債を売りたい衝動に駆られた」旨の発言で、実は橋本首相(当時)はUSから最後通牒を突きつけられたという話があるように。この種の問題は日本に自治権がないことを立証する問題でもあります。そこまで追求できるのか、と言う問題もあったりします。

それに、総選挙前には、選挙に悪い影響を与えるから行わず、議決前に意図的に拉致被害者の家族の帰国問題を、イラク対策特措法関係の議決前のみに、それも政府筋でないところ盛り上げる、というのも、実はこれら情報の出すタイミングなども合わせて考えられており、かなり意図的です。ある面では煽動されてしまったとも考えられます。

ただ、いずれにせよ、そのような責任所在、あるいは初めの定義づけを間違ったということは、日本の外交の信頼にも関わる問題で、このような基本的な事くらい、筋を通した回答のできない、今回のような状況を看過するようなら、本当にこの国は終わりでしょう。「え、もう終わってるって?失礼。」

投稿者 wolfy

“今回の強行採決。” に1件のフィードバックがあります
  1. US/日本の欺瞞:困っている人というなら

    なぜイラクにはさっさと言って事実上の占領をしてしまうのに、アフリカには行かない?
    毎年6桁オーダーの内戦死者が出ているのに?
    スーダンでは今年に入って数万の亡命者が出ているのに?
    イラク国民が困っているから?
    何故彼らが困っているの?
    そんないい加減な理由、知ったかぶりで語って、何の意味がある?

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