政府税調が2005/6/21に出した報告書でサラリーマン「増税」について各所で取り上げられています。内容は毎日の2005/6/21の記事ご参照いただく方が良いと思いますが、
・給与所得控除を縮小。特定支出控除の対象を拡大
・自営業者の記帳義務強化。概算控除制度の導入検討
・納税者番号制度の導入検討
・退職金への課税強化
・配偶者控除、特定扶養控除の縮小・廃止
・子育て支援で所得税の税額控除
・個人住民税の均等割り(4000円)の引き上げ
・所得税と個人住民税の税率変更
・公示制度の廃止検討
という内容。ただ逆の目で見れば日本の国民負担率はアメリカ並の低さである35.5%で、欧州の50~60%前後と比べ著しく乖離がある…と政府は言うけど、日本はアメリカ型社会を目指しているのであれば、今の負担率は当然とも言える訳で。(国民負担率の内訳の国際比較)というか、なんでこんなに社会保障負担率が高いかと言うことから、逆にそんなに払っていてもリターンがないという印象を受けるのは、根本的な基礎生活費の高さにあると言う問題を忘れてはいけないと思うのだけど、都合の悪いことは無視。
それ以上に物価低落させる訳にも、増税しない訳にもいかない現状を、この報告書は示したわけで、市場は著しく反応。10年国債の利回りは1.3%手前まで戻っていたのに、週末には1.205%を付け週明けには1.2%割れもあり得る状況。1年ぶりの低水準かな? 無論米国債の原油価格上昇に伴う長期金利低下の影響もあるけれど、市場は正直だなと思う次第。
景気は今後もそれほど良くならないと市場に思われていることは確かなんだけど、それを察知する能力がこの国の政治家に皆無なのは、げんなりするけどね。
「市場は正直:政府税調報告後の長期金利下落。」に2件のコメントがあります
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1年4ヶ月ぶり金利低水準
長期金利の目安になる新発10年物国債の流通利回りが1年4ヶ月ぶりに1.20%と低水準になりました。
3月末が1.320%、4月末1.235%、5月末1.240%で
フラット35の平均金利の
4月実行分が2.75%、5月実行分が2.69%、6月実行分が
国民負担率とは?税調の考え方その3
引き続き、税制調査会の報告内容からです。
http://www.mof.go.jp/singikai/zeicho/top.htm
今回の税調の報告で"増税"の理由となる項目がある。
それは「国民負担率」である。
税調は「国民負担率」が主要国に比べ低くなっていて、
特に個人所得課税による割合が低